114A039|第114回 歯科医師国家試験 過去問
上顎腫瘍切除前後の口腔内写真(別冊No. 14)を別に示す。 リハビリテーションに用いるのはどれか。1つ選べ。

解答・解説を見る
正解: e
正答
e
この問題のポイント
上顎腫瘍切除直後の欠損には、創部保護と口腔・鼻腔の遮断を目的として術後即時顎補綴装置を用います。
解説
術後即時顎補綴装置〈immediate surgical obturator:ISO〉は、上顎切除術の終了時に装着する閉鎖床です。術前模型と予定切除範囲を基に製作し、創面の保護、ガーゼの保持、口腔と鼻腔の交通遮断、嚥下・発音の早期改善、残存組織の支持などを図ります。創部の治癒と形態変化に応じて調整し、暫間顎義歯、最終顎義歯へ移行します。
通常の部分床義歯は欠損歯列の補綴が主目的で、手術直後の広範な上顎欠損への装置とは役割が異なります。
画像の確認
実画像では、術前に上顎歯槽部から口蓋へ広がる腫瘍性病変があり、術後には上顎の大きな切除欠損が生じています。欠損は鼻腔・上顎洞側との交通を伴う形態で、発音、嚥下、創部保護を手術直後から支える装置が必要です。
選択肢の確認
a.舌接触補助床
誤り。舌と口蓋の接触を補助し、構音や送り込みを改善する装置です。
b.上顎部分床義歯
誤り。欠損歯を補う一般的な義歯で、術直後の切除欠損を閉鎖する装置ではありません。
c.軟口蓋挙上装置
誤り。軟口蓋運動不全による鼻咽腔閉鎖不全に用います。
d.パラタルランプ
誤り。下顎の偏位を誘導するための形態を口蓋側に付与した装置です。
e.術後即時顎補綴装置〈ISO〉
正しい。上顎切除直後から欠損を閉鎖し、創部と機能を支えます。
覚えるポイント
- 上顎切除直後はISOで口腔と鼻腔の交通を遮断します。
- 目的は創部保護、ガーゼ保持、嚥下・発音の改善です。
- 治癒過程に合わせて暫間、最終顎義歯へ移行します。
掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。
問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。