114A040|第114回 歯科医師国家試験 過去問
生後8日の男児。唇顎口蓋裂の治療を希望して来院した。診断をした結果、ある装置を製作することとした。初診時の顔貌写真(別冊No. 15A)、口腔模型の写真(別冊No. 15B)及び製作した装置の写真(別冊No. 15C)を別に示す。 この装置の目的はどれか。2つ選べ。

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正解: a・d
正答
a、d
この問題のポイント
口唇口蓋裂新生児の術前顎矯正床は、哺乳を助けるとともに分離した歯槽部の形態を整えます。
解説
口蓋床や術前顎矯正装置は、裂によって口腔と鼻腔が連続し、乳首を圧接しにくい患児に口蓋側の支持面を与えて哺乳を改善します。また、成長と装置調整を利用して歯槽セグメントを誘導し、歯槽裂幅や歯槽形態を整えることで、口唇形成術など後の治療を行いやすくします。
軟口蓋を持ち上げる装置ではなく、鼻咽腔閉鎖機能そのものを正常化するものでもありません。呼吸機能の改善は主目的ではなく、適合や気道への安全性を確認して使用します。
画像の確認
実画像では、両側性の唇顎口蓋裂をもつ新生児の口腔と模型、および口蓋・歯槽部を覆う透明な床装置が示されています。装置は口蓋裂部を隔てて哺乳時の支持面を作り、分離した歯槽セグメントの形態を術前に誘導する構造です。
選択肢の確認
a.哺乳の改善
正しい。裂部を覆って口蓋側に支持面を作り、舌で乳首を圧迫して乳汁を搾り出しやすくします。
b.軟口蓋の挙上
誤り。軟口蓋挙上装置の目的であり、本装置の主目的ではありません。
c.呼吸機能の改善
誤り。気道治療用の装置ではありません。
d.歯槽形態の改善
正しい。分離した歯槽セグメントを術前に誘導します。
e.鼻咽腔閉鎖機能の正常化
誤り。口蓋形成術やその後の機能訓練などで対応する課題です。
覚えるポイント
- 口唇口蓋裂新生児の床装置は哺乳改善と歯槽形態の誘導に用います。
- 軟口蓋挙上装置とは目的が異なります。
- 口唇形成術前の顎形態を整える点も重要です。
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