114B063|第114回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

2種類の無歯顎患者用個人トレーの写真(別冊No. 20A、B)を別に示す。 Aと比較したBの特徴はどれか。3つ選べ。

114B063の問題画像
3つ選択
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正解: a・b・d

正答

a、b、d

この問題のポイント

Bは咬合堤を備えた閉口印象用の個人トレーです。患者自身に咬合させて印象圧を加えるため、口唇の機能運動と咬合時の印象採得ができ、圧は咬合平面に対して垂直に加わります。

解説

開口印象法では、術者がトレーのハンドルを保持し、印象圧やトレー位置を調節します。閉口印象法では、上下のトレーや咬合堤を用いて患者に閉口させ、咬合力を利用して機能時に近い状態で印象を採得します。術者の指で口唇を避ける必要が少なく、閉口したまま口唇・頰などの機能運動を行わせることができます。

一方、患者の咬合力を利用するため、印象圧を術者が直接細かく制御することは困難です。ダイナミック印象は、既存義歯などへ流動性のある材料を裏装し、日常の機能運動を一定期間反映させる方法であり、閉口印象用トレーでの一回の印象採得と同義ではありません。

画像の確認

実画像では、Aは口蓋中央に把持部をもつ通常の上顎個人トレーで、Bはハンドルがなく、歯槽頂部に赤色の咬合堤が設けられています。Bでは患者が咬合堤を介して閉口でき、口唇運動を妨げずに咬合力を咬合平面へほぼ垂直に伝えられます。

選択肢の確認

a.口唇の機能運動ができる。
正しい。前方のハンドルがなく、閉口状態で口唇の機能運動を行わせられます。

b.咬合時の印象採得ができる。
正しい。咬合堤を用いて患者自身に閉口させながら印象採得できます。

c.ダイナミック印象ができる。
誤り。ダイナミック印象は義歯へ材料を裏装し、一定期間の機能運動を反映させる方法です。

d.咬合平面に対し垂直な圧が加わる。
正しい。閉口時の咬合力が咬合堤から支持組織へほぼ垂直に伝わります。

e.術者が印象圧をコントロールできる。
誤り。主な印象圧は患者の咬合力によるため、開口印象法より術者による調節が難しくなります。

覚えるポイント

  • 閉口印象法は患者の咬合力を利用します。
  • 咬合堤付きトレーでは口唇・頰の機能運動を行わせられます。
  • ダイナミック印象と閉口印象を区別します。

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