114C048|第114回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

68歳の女性。上顎義歯の破折による咀嚼困難を主訴として来院した。使用中の義歯は5年前に製作したが、何度も破折し修理を繰り返しているという。診察の結果、金属床による部分床義歯を新製することとした。義歯製作中のある過程の写真(別冊No. 17)を別に示す。 矢印で示す構造の目的はどれか。1つ選べ。

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正解: e

正答

e

この問題のポイント

金属床義歯では、金属フレームワークと床用レジンの境界にフィニッシュラインを設けます。境界部の厚みと位置を明確にし、金属とレジンの表面が段差なく円滑に移行するように仕上げるための構造です。

解説

フィニッシュラインは金属床とレジン床の移行部を規定します。外面の境界が曖昧だと、レジンが薄くなって欠けたり、厚く盛り上がって舌感や清掃性が悪化したりします。機械的保持は格子状・網状のリテンション構造やビーズなどが担い、フィニッシュラインの主目的とは区別します。滑沢に研磨された連続面はプラーク停滞の防止にも有利です。

画像の確認

実画像では、金属フレームワークとなる緑色のワックスパターンと、床用レジンの維持部となる赤色の網状パターンとの境界に、矢印で示す段差状のフィニッシュラインが形成されています。鋳造後にここへ床用レジンを接合すると、外面が金属からレジンへ同一平面上で連続し、舌感や清掃性を損なう段差を防げます。

選択肢の確認

a.フレームワークの補強
誤り。補強は金属の厚みや形態、連結子の設計によって得ます。

b.床用レジンの機械的保持
誤り。レジンの保持は格子状・網状の保持部などが担います。

c.粘膜面との適合性の向上
誤り。粘膜面の適合は印象、模型、重合精度などに左右されます。

d.レジン塡入時の変位防止
誤り。フレームワークの埋没・固定方法に関する目的ではありません。

e.床用レジンとの円滑な移行
正しい。金属とレジンの外面を段差なく連続させる境界です。

覚えるポイント

  • フィニッシュラインは金属と床用レジンの境界を規定します。
  • レジンの機械的保持部と、表面を円滑に移行させる構造を区別します。

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