114D059|第114回 歯科医師国家試験 過去問
補綴装置の写真(別冊No. 17)を別に示す。 レジンセメントを用いて装着する際に、装置内面にシラン処理が必要なのはどれか。2つ選べ。

解答・解説を見る
正解: b・c
正答
b、c
この問題のポイント
シラン処理はシリカを含むセラミックスに有効です。写真では全セラミック冠のイとポーセレンラミネートベニアのウが該当します。
解説
シランカップリング剤は、一端のシラノール基が無機質表面のシリカと結合し、他端のメタクリロイル基がレジンセメントと共重合して、無機材料と有機レジンを化学的に橋渡しします。ガラスセラミックスではフッ化水素酸処理などで微細凹凸を作った後にシラン処理を行います。全セラミック冠やポーセレンラミネートベニアの接着で、この機械的処理と化学的処理を組み合わせます。
写真のア、エ、オは内面に金属が露出した金属冠・金属フレーム補綴装置で、装着面はシリカ系ではありません。これらには合金の種類に応じた金属用プライマーを選びます。外面が歯冠色でも、セメントが接する内面材料を見て表面処理を決めます。
画像の確認
実画像では、アは内面が金属の前装冠、イは内外面とも歯冠色の全セラミック冠、ウは薄い殻状のポーセレンラミネートベニアです。エとオは歯冠色前装部をもつものの、裏面・支台歯側には金属フレームが明瞭に露出しています。
選択肢の確認
a.ア
誤り。
装着面が金属であり、合金に適した金属用プライマーを用います。
b.イ
正しい。
シリカを含む全セラミック冠の内面とレジンセメントの接着にシランが有効です。
c.ウ
正しい。
ポーセレンラミネートベニアのシリカを含む内面とレジンセメントの接着にシランを用います。
d.エ
誤り。
前装部は歯冠色ですが、支台歯に接する内面は金属でありシラン処理の対象ではありません。
e.オ
誤り。
金属フレームが装着面を構成するため、金属接着用処理を選びます。
覚えるポイント
- 表面処理は補綴装置の外観ではなく接着内面の材質で決めます。
- シリカ系の全セラミック冠とポーセレンラミネートベニアにはシランが有効です。
- 金属内面には合金に応じた金属用プライマーを使います。
掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。
問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。