114D063|第114回 歯科医師国家試験 過去問
アスピリンの作用の持続時間が延長するのはどれか。1つ選べ。
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正解: a
正答
a
この問題のポイント
サリチル酸の代謝・排泄は肝機能の影響を受けるため、本問では肝硬変を選びます。ただし、アスピリンの抗血小板作用が続く主因は、血小板COX-1の不可逆的阻害です。
解説
アスピリンは吸収後にサリチル酸へ加水分解され、主として肝で抱合などの代謝を受け、腎から排泄されます。肝硬変では有効肝細胞量と肝血流の低下によりサリチル酸の代謝・クリアランスが低下し、曝露が長くなることがあります。また、肝での凝固因子産生低下や血小板減少が併存すれば、出血リスクはさらに高まります。
一方、血小板のCOX-1阻害は不可逆的で、個々の血小板に対する抗血小板作用は薬物の血中濃度とは独立してその寿命まで続きます。したがって、「抗血小板作用の持続時間が肝代謝のみで決まる」わけではありません。本問は基礎疾患による薬物処理遅延を問うため、選択肢中では肝硬変を選びます。
選択肢の確認
a.肝硬変
正しい。
サリチル酸の代謝・クリアランスが低下し得ます。凝固因子産生低下や血小板減少の併存による出血リスクにも注意します。
b.狭心症
誤り。
抗血小板療法の適応になり得ますが、アスピリン代謝を直接遅らせません。
c.血友病
誤り。
凝固因子欠乏で出血リスクは高まりますが、アスピリンの代謝・作用時間を延長する疾患としては選びません。
d.脳血管型認知症
誤り。
血管障害を背景としますが、アスピリンの薬物動態を遅延させるものではありません。
e.慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉
誤り。
慢性呼吸器疾患であり、アスピリンの肝代謝を直接低下させません。
覚えるポイント
- アスピリン・サリチル酸の代謝には肝機能が関与します。
- アスピリンは血小板COX-1を不可逆的に阻害します。
- 肝硬変では薬物代謝低下と凝固異常の双方に注意します。
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