115A070第115回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床保存修復学

35 歳の女性。下顎右側第二大臼歯の一過性の冷水痛を主訴として来院した。検 査の結果、 1ステップセルフエッチングシステムを用いたコンポジットレジン修復 を行うこととした。窩洞形成後 (別冊No. 26A とその直後に行ったある操作の写真 (別冊No. 26B を別に示す。 この後に行う操作で正しいのはどれか。 4つ選べ。

115A070の問題画像
4つ選択
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正解: a・b・c・d

正答

a、b、c、d

この問題のポイント

写真Bの青色材料は、窩洞辺縁エナメル質に塗布されたリン酸エッチング材です。1ステップセルフエッチングシステムで行う選択的エナメル質エッチング後の操作順序を理解します。

解説

1ステップセルフエッチングシステムは、酸性モノマーによる歯面処理とプライミング、ボンディングの機能を一材にまとめた接着システムです。ただし、セルフエッチング材はエナメル質に対する脱灰が比較的穏やかなため、エナメル質辺縁にあらかじめリン酸を用いる選択的エナメル質エッチングが行われることがあります。

写真Bでは青色のリン酸エッチング材がエナメル質辺縁に塗布されています。この後は、まず十分に水洗してリン酸を除去し、次に乾燥します。その後、1ステップのボンディング材を塗布し、製品の指示に従ってエアブローして溶媒を除去し、光照射して重合させます。

したがって、選択肢としては水洗、乾燥、ボンディング材塗布、光照射の4つが正しい操作です。実際の順序は、b → a → d → cです。

ひっかけポイント
セルフエッチングシステム自体は通常水洗不要ですが、先にリン酸で選択的エナメル質エッチングを行った場合、そのリン酸は必ず水洗します。

画像の確認

実画像では、ラバーダム防湿下の咬合面窩洞に対し、青色のリン酸エッチング材が窩縁エナメル質へ選択的に置かれている。この後は画像上の材料を水洗して乾燥し、ボンディング材塗布と光照射へ進む工程であるため、a〜dが正答となり、レジンコーティングは該当しない。

選択肢の確認

a.乾 燥
正しい。
リン酸エッチング材を水洗した後、歯面の過剰な水分を除去するために乾燥します。その後の接着材が適切に作用できる状態を整えます。

b.水 洗
正しい。
写真Bで塗布されているリン酸エッチング材を十分に除去するため、水洗が必要です。セルフエッチング接着材そのものを水洗する操作と混同しないことが重要です。

c.光照射
正しい。
ボンディング材を塗布し、エアブローで溶媒を除去した後に光照射して接着層を重合させます。

d.ボンディング材塗布
正しい。
水洗・乾燥後に1ステップセルフエッチングのボンディング材を塗布します。象牙質にはリン酸を広く作用させず、接着材の酸性モノマーで処理します。

e.レジンコーティング
誤り。
レジンコーティングは、主に間接修復で形成直後の象牙質を接着材や低粘度レジンで被覆する処置です。直接コンポジットレジン修復の本操作列には含まれません。

覚えるポイント

  • 写真Bは選択的エナメル質エッチングです。
  • 操作順序は、水洗 → 乾燥 → ボンディング材塗布 → 光照射です。
  • セルフエッチング材は水洗しませんが、事前に塗布したリン酸は水洗します。

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