119A065|第119回 歯科医師国家試験 過去問
58 歳の女性。下顎右側臼歯の審美不良を主訴として来院した。検査の結果、コ ンポジットレジン修復を行うこととした。初診時(別冊No. 20A)及び旧修復物とと もに感染歯質の除去後(別冊No. 20B)の口腔内写真を別に示す。 修復にあたり審美性向上のために配慮すべき事項はどれか。1 つ選べ。

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
臼歯部コンポジットレジン修復で暗い窩洞内部を遮蔽し、天然歯の色調を再現するにはデンティンシェードレジンを用います。
解説
象牙質はエナメル質より不透明で彩度が高く、歯冠の基礎色を決めます。感染歯質除去後の窩洞が大きい場合、エナメル質色だけでは内部の暗さが透けたり、灰色調になったりします。デンティンシェードを内部へ用いると、象牙質の不透明感と色調を再現できます。
その上にボディ・エナメルシェードを積層すると、形態と透明感を調整しやすくなります。
画像の確認
実画像Aでは旧コンポジットレジン修復物の色調が周囲歯質と均一でなく、Bでは除去後の窩洞中央に暗色の深部象牙質が残る。表層をエナメル色だけで充塡すると暗色が透けるため、遮蔽性と象牙質様の彩度をもつデンティンシェードレジンで内部色を再現することが審美性向上につながる。
選択肢の確認
a.対咬関係
重要な機能的確認ですが、正答ではありません。
対咬関係は咬合調整や破折予防に重要ですが、設問が問う色調・審美性向上の直接的手段ではありません。
b.光線照射時間の延長
誤り。
必要な光照射時間を守ることは硬化に重要ですが、延長するだけで色調再現性が向上するわけではありません。
c.ラウンドベベルの付与
誤り。
ラウンドベベルは前歯部などで色調移行と接着面積を得る際に用いますが、画像で示される臼歯部窩洞の審美性向上の中心ではありません。
d.トータルエッチングの実施
誤り。
トータルエッチングは接着方式であり、窩洞内部の色調遮蔽を直接改善する方法ではありません。
e.デンティンシェードレジンの使用
正しい。
デンティンシェードレジンは不透明性と彩度を補い、暗い窩洞内部を遮蔽して天然象牙質に近い色調を再現します。
覚えるポイント
- 象牙質は歯の基礎色と不透明感を担います。
- 大きな窩洞ではデンティンシェードで内部色を再現します。
- その上にボディ・エナメルシェードを積層します。