119A010|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床保存修復学
齲蝕象牙質内層の特徴で正しいのはどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: d
正答
d
この問題のポイント
齲蝕象牙質内層は、コラーゲン構造が比較的保たれ、再石灰化が期待できる齲蝕影響象牙質に相当します。
解説
齲蝕象牙質は、外層と内層に分けて理解します。外層は細菌感染が強く、コラーゲン線維が不可逆的に変性した層で、除去対象です。内層は脱灰しているもののコラーゲン構造が保たれ、細菌汚染が少なく、再石灰化の可能性があります。
内層では象牙細管内に結晶が沈着し、顆粒状の結晶として観察されることがあります。これは歯髄側への刺激を抑える防御反応とも関連します。
選択肢の確認
a.裂隙の形成
誤り。
裂隙の形成は構造破壊が進んだ齲蝕象牙質外層でみられやすく、保存可能な内層の代表所見ではありません。
b.細管の明瞭化
誤り。
内層では象牙細管内への結晶沈着により細管が狭窄・閉塞することがあり、単純な細管の明瞭化が特徴ではありません。
c.不透明層の存在
誤り。
不透明層はエナメル質初期齲蝕の組織学的層構造と混同しやすい用語です。齲蝕象牙質内層の代表的表現ではありません。
d.顆粒状結晶の存在
正しい。
齲蝕象牙質内層では象牙細管内に顆粒状結晶がみられ、再石灰化可能な変化として理解されます。
e.表層下脱灰の存在
誤り。
表層下脱灰は初期エナメル質齲蝕の特徴です。象牙質内層の所見ではありません。
覚えるポイント
- 外層は感染・不可逆性変性が強く、内層は再石灰化可能です。
- 内層では象牙細管内の結晶沈着がみられます。
- 表層下脱灰はエナメル質初期齲蝕の用語です。