115C057|第115回 歯科医師国家試験 過去問
歯科医学総合総合問題
象牙質知覚過敏症に有効なのはどれか。 2つ選べ。
2つ選択
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正解: b・e
正答
b、e
この問題のポイント
象牙質知覚過敏症では、開口した象牙細管を封鎖する方法と、歯髄神経の興奮性を低下させる方法があります。KNO3とNaFが有効です。
解説
象牙質知覚過敏症は、露出象牙質に冷水、乾燥、擦過、浸透圧刺激などが加わったときに、一過性の鋭い痛みが生じる状態です。齲蝕、歯髄炎、破折など他の疾患を除外して診断します。
動水力学説では、刺激によって象牙細管内液が移動し、歯髄側の神経が刺激されると考えます。治療は次の2方向です。
- 象牙細管を封鎖して液体移動を減らす
- 神経の興奮性を低下させる
KNO3、硝酸カリウムはカリウムイオンによって神経線維の興奮性を低下させます。
NaF、フッ化ナトリウムはカルシウム塩の沈着などを介して象牙細管を封鎖し、刺激伝達を抑えます。
選択肢の確認
a.H3PO4
誤り。
リン酸は歯面処理に用いられますが、象牙質表面のスメア層を除去して象牙細管を開口させるため、知覚過敏を悪化させる可能性があります。
b.KNO3
正しい。
硝酸カリウムはカリウムイオンによって神経の興奮性を低下させ、知覚過敏症状を軽減します。
c.NaBO3・nH2O
誤り。
過ホウ酸ナトリウムは漂白剤として用いられる酸化剤です。象牙質知覚過敏症の代表的治療薬ではありません。
d.NaClO
誤り。
次亜塩素酸ナトリウムは根管洗浄に用い、組織溶解作用と抗菌作用を示します。知覚過敏象牙質へ適用する薬剤ではありません。
e.NaF
正しい。
フッ化ナトリウムは象牙細管内への沈着物形成を促し、細管を封鎖して刺激伝達を抑えます。
覚えるポイント
- 知覚過敏症は他疾患を除外して診断します。
- KNO3は神経の興奮性を低下させます。
- NaFは象牙細管封鎖により症状を軽減します。