115C078|第115回 歯科医師国家試験 過去問
歯科医学総合総合問題
焼死体に残る生活反応はどれか。 1つ選べ。
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正解: a
正答
a
この問題のポイント
生活反応とは、火災時に被害者が生存しており、呼吸・循環が保たれていたことを示す所見です。気道内煤は、生前に煙を吸入した証拠となります。
解説
焼死体の検査では、火災前に死亡していたのか、火災中に生存していたのかを判断する必要があります。
生存中に煙を吸い込むと、煤が鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支などへ吸引されます。特に声門より深部の気道に煤が存在することは、呼吸運動が行われていたことを示す重要な生活反応です。
これに対し、熱そのものによる死体変化は、死亡後でも生じます。燃焼血腫は頭蓋内で熱により血液が変化して形成されることがあり、外傷性硬膜外血腫との鑑別が必要です。拳闘家様姿勢は熱による筋タンパク凝固・収縮で生じ、死亡後でも形成されます。
法歯学・法医学のポイント
気道内煤に加え、血中一酸化炭素ヘモグロビンの上昇や気道粘膜の熱傷なども生前の煙・熱曝露を示す手掛かりになります。
選択肢の確認
a.気道内煤
正しい。
生前の呼吸によって煤が気道深部へ吸引された所見であり、火災時に生存していたことを示す生活反応です。
b.死体硬直
誤り。
死体硬直は死亡後にATPが枯渇して筋が硬直する一般的な死後変化です。火災時の生存を示す所見ではありません。
c.燃焼血腫
誤り。
頭蓋が高温にさらされた際に形成される熱による死後変化です。生前の循環・呼吸を必要としないため、生活反応ではありません。
d.Ⅳ度熱傷
誤り。
皮下組織、筋、骨に及ぶ高度熱傷ですが、死後に火炎へさらされても同様の炭化が生じ得ます。単独では生活反応を示しません。
e.拳闘家様姿勢
誤り。
熱によって屈筋群が収縮して生じる姿勢で、死後でも形成されます。生前の防御姿勢を意味しません。
覚えるポイント
- 気道内煤は生前の呼吸を示します。
- 拳闘家様姿勢は熱による死後変化です。
- 燃焼血腫は外傷性硬膜外血腫との鑑別が必要です。