115C080|第115回 歯科医師国家試験 過去問
放射線治療における腫瘍治癒率曲線を実線で、正常組織障害発生率曲線を点線で 図に示す。 オ治療可能比が最大なのはどれか。 1つ選べ。

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正解: a
正答
a
この問題のポイント
放射線治療では、腫瘍を制御できる線量と正常組織障害が生じる線量の間に、できるだけ広い差があることが望まれます。図のアは、腫瘍治癒率曲線が左、正常組織障害発生率曲線が右に最も大きく離れているため、治療可能比が最大です。
解説
放射線線量を増やすと、一般に腫瘍治癒率は上昇します。一方、正常組織障害の発生率も線量とともに上昇します。
治療可能比は、腫瘍を治癒させる線量に対して、正常組織がどの程度高い線量まで耐えられるかを示す考え方です。腫瘍治癒率曲線が低線量側にあり、正常組織障害発生率曲線が高線量側にあるほど、安全に腫瘍制御を得られる線量範囲が広くなります。
図のアでは、実線の腫瘍治癒率曲線と点線の正常組織障害発生率曲線の間隔が最も広くなっています。したがって、高い腫瘍制御率を得ながら正常組織障害を低く保てる範囲が広く、治療可能比が最大です。
分割照射、照射野の最適化、三次元的線量集中、正常組織の遮蔽などは、治療可能比を改善するために行われます。
図で見るポイント
実線と点線の左右関係を確認します。実線が左、点線が右で、その間隔が広いほど治療に有利です。
画像の確認
実画像では、実線の腫瘍治癒率曲線と点線の正常組織障害率曲線の間隔がアで最も大きく、実線が左、点線が右に位置する。治癒線量と障害線量の分離が最大であるため、治療可能比が最大のア、正答aを支持する。
選択肢の確認
a.ア
正しい。
腫瘍治癒率曲線が低線量側、正常組織障害発生率曲線が高線量側にあり、両曲線の間隔が最も広いため、治療可能比が最大です。
b.イ
誤り。
実線と点線の分離はありますが、アより間隔が狭く、治療可能比はアより小さくなります。
c.ウ
誤り。
腫瘍治癒率曲線と正常組織障害発生率曲線がほぼ重なっています。腫瘍制御を得る線量で正常組織障害も生じやすく、治療可能比は小さい状態です。
d.エ
誤り。
正常組織障害発生率曲線が腫瘍治癒率曲線より低線量側にあります。腫瘍を治療する前に正常組織障害が生じやすく、不利な関係です。
e.オ
誤り。
点線が実線より大きく低線量側にあり、正常組織の障害が腫瘍治癒より先に生じやすいため、治療可能比は低くなります。
覚えるポイント
- 治療可能比は腫瘍制御と正常組織障害の線量差を表します。
- 実線が左、点線が右で間隔が広いほど有利です。
- 線量集中と分割照射は正常組織を保護するために重要です。