116A038|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床口腔外科学
頸部郭清術後の創部にドレーンを留置する目的はどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: e
正答
e
この問題のポイント
頸部郭清術後のドレーンは、広い死腔にたまる血液やリンパ液、滲出液を体外へ排出するために留置します。
解説
頸部郭清術では広範な組織剝離によって死腔が形成され、術後に血液、リンパ液、組織液などが貯留しやすくなります。ドレーンの主目的は貯留滲出液を排出し、血腫・漿液腫の形成、感染、創離開、気道圧迫などを防ぐことです。
排液の量・色調は術後出血やリンパ漏の早期発見にも役立ちます。ただしドレーン自体が出血を止めるわけではありません。
全身管理上の注意点
頸部腫脹、呼吸困難、急激な血性排液増加は気道緊急事態として対応します。
選択肢の確認
a.創部の洗浄
誤り。
ドレーンを通じて洗浄する場合もありますが、頸部郭清術後に留置する基本目的は創部洗浄ではありません。
b.抗菌薬の投与
誤り。
抗菌薬は全身または静脈路などから投与し、ドレーン留置の目的ではありません。
c.排膿路の確保
誤り。
膿瘍手術では排膿路確保が目的となりますが、清潔手術である頸部郭清術後では主に滲出液や血液を排出します。
d.創部出血の防止
誤り。
ドレーンは出血を防止する器具ではありません。止血は術中操作で行い、ドレーンは出血の把握と血腫予防に役立ちます。
e.貯留滲出液の排出
正しい。
死腔に貯留する血液、リンパ液、滲出液を排出することが主目的です。
覚えるポイント
- ドレーンは貯留滲出液を排出します。
- 排液量と色調は術後異常の早期発見に役立ちます。
- 頸部血腫は気道を圧迫し得るため緊急性があります。