116A060|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科補綴学
義歯床用アクリルレジンの重合前後の模式図を示す。図中の円形はモノマーを表 し、円形内の二重線は二重結合を表している。 点線で囲まれるのはどれか。1 つ選べ。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
義歯床用アクリルレジンの架橋構造を作る、二つの重合性二重結合をもつモノマーを選びます。
解説
義歯床用アクリルレジンの主モノマーは**MMA〈メチルメタクリレート〉**です。MMAは一つの重合性二重結合をもち、連鎖重合してPMMAを形成します。
**EGDMA〈エチレングリコールジメタクリレート〉**は分子内に二つのメタクリレート基、すなわち二つの重合性二重結合をもち、異なる高分子鎖をつないで架橋構造を作ります。模式図で一つの分子が二本の鎖を結ぶ点線部分に相当します。
歯科材料のポイント
架橋剤は耐溶剤性や機械的性質に影響しますが、過度の架橋は脆さなどにも関係します。
画像の確認
実画像では、重合前の点線枠内分子が二つの重合性二重結合を持ち、重合後には別々の高分子鎖を縦方向に架橋している。二官能性メタクリレートであるEGDMAに一致し、正答dを支える。
選択肢の確認
a.BPO
誤り。
BPO〈過酸化ベンゾイル〉は重合開始剤で、加熱などによりラジカルを発生します。架橋モノマーではありません。
b.MMA
誤り。
MMAは義歯床用アクリルレジンの主モノマーで、一つの二重結合により直鎖状高分子を形成します。
c.HEMA
誤り。
HEMAは親水性のメタクリレートモノマーで、一つの重合性二重結合をもちます。点線部の架橋剤ではありません。
d.EGDMA
正しい。
EGDMAは二つの重合性二重結合をもち、高分子鎖間を結ぶ架橋剤です。
e.VBATDT
誤り。
VBATDTは貴金属接着に関係する機能性モノマーとして用いられ、義歯床レジンの代表的架橋剤ではありません。
覚えるポイント
- MMAはPMMAの主モノマーです。
- EGDMAは二官能性の架橋剤です。
- BPOは重合開始剤です。