116A061第116回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

65 歳の男性。右側顎関節部の疼痛を主訴として来院した。5 年前から関節リウ マチの治療を受けているという。下顎に設置した描記板上にゴシックアーチを描記 した後、赤の咬合紙を用いてタッピング運動を印記した写真(別冊No. 17)を別に 示す。 ゴシックアーチ描記法の評価で正しいのはどれか。1 つ選べ。

116A061の問題画像
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正解: b

正答

b

この問題のポイント

ゴシックアーチ描記では、前方・左右側方運動の軌跡の長さと対称性、タッピング点の集まり方を評価します。

解説

ゴシックアーチ描記法では、中心位付近を頂点として前方運動路と左右側方運動路が描かれます。運動路が短い、または左右非対称であれば、その方向の下顎運動制限を疑います。

関節リウマチでは顎関節にも炎症・変形が及び、疼痛や運動制限を生じることがあります。

画像の確認

実画像では、下顎描記板上のゴシックアーチで左右の斜走路が非対称となり、赤いタッピング点は頂点付近へ比較的集中している。描記板の向きを踏まえると短い側方路が左側方運動制限に対応し、正答bを支える。

選択肢の確認

a.前方運動の制限
誤り。
前方運動路の短縮を示す所見ではありません。前方運動制限は前方路の長さから評価します。

b.左側方運動の制限
正しい。
左右側方運動路の非対称性から左側方運動の制限を示します。

c.右側方運動の制限
誤り。
制限されているのは右側方運動ではありません。描記板の設置側に注意して左右を判定します。

d.習慣性の偏心咬合位
誤り。
習慣性の偏心咬合位はタッピング点とゴシックアーチ頂点の位置関係などで評価しますが、本問の主所見ではありません。

e.不安定なタッピング運動
誤り。
不安定なタッピング運動では赤い印記点が広く散在しますが、本問で評価するのは側方運動制限です。

覚えるポイント

  • ゴシックアーチでは前方・左右側方運動路を評価します。
  • 描記板の設置側によって左右の読み方が変わる点に注意します。
  • タッピング点の散在は顎位の不安定性を示します。

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