116A088|第116回 歯科医師国家試験 過去問
次の文により88、89 の問いに答えよ。 85 歳の女性。下顎義歯の咀嚼困難を主訴として来院した。使用中の義歯は約8 年前に製作したという。適合試験の結果、義歯を預かりリラインを行うこととし た。現義歯しか所持していなかったので、義歯預かり中の機能を維持するためにあ る補綴装置を製作した。製作中の写真(別冊No. 37A)と装着時の写真(別冊No. 37 B)を別に示す。 製作している補綴装置はどれか。1 つ選べ。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
現義歯を技工室へ預ける間、形態を複製して咀嚼・審美・発音を維持する義歯の名称を選びます。
解説
複製義歯は、使用中の義歯の形態を印象・複製して作る義歯です。現義歯のリラインや修理のため患者から預かる間、義歯なしで過ごすことを避ける目的で利用できます。
複製した義歯へ暫間的な適合調整を加えることで、咀嚼や発音などの機能を一時的に維持します。また、慣れた歯列・床形態を新義歯製作へ応用することもあります。
画像の確認
実画像では、現義歯を二分割フラスコ内の印象材へ埋没して陰型を作り、そこへレジンを注入・加圧した後、元の歯列・床形態を写した義歯が完成する工程が矢印で示されている。現義歯を預ける間に同じ形態で機能を補う複製義歯に当たり、正答dを支える。
選択肢の確認
a.移行義歯
誤り。
移行義歯は治療の進行や口腔内変化に対応しながら最終義歯へ移行するための義歯で、本問のように現義歯を一時的に複製する名称ではありません。
b.最終義歯
誤り。
最終義歯は最終的な顎堤・顎間関係に基づいて製作する義歯です。現義歯の預かり期間だけ使う装置ではありません。
c.即時義歯
誤り。
即時義歯は抜歯前に製作し、抜歯直後に装着する義歯です。
d.複製義歯
正しい。
現義歯の形態を写し取り、預かり中の機能を維持するための装置は複製義歯です。
e.診断用義歯
誤り。
診断用義歯は顎位や形態を診断的に検討する目的で用い、本症例の一時代替義歯の名称ではありません。
覚えるポイント
- 複製義歯は現義歯の形態を複製します。
- 修理・リラインで現義歯を預かる間の機能維持に使えます。
- 即時義歯は抜歯直後に装着する義歯です。