116B034|第116回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学生理・生化学・薬理
次の文により33、34 の問いに答えよ。 生活歯の漂白処置中の口腔内写真(別冊No. 10)を別に示す。 矢印で示した薬剤の作用機序はどれか。1 つ選べ。

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正解: b
正答
b
この問題のポイント
歯の漂白は、色素を物理的に削るのではなく、着色物質を化学的に酸化します。
解説
過酸化水素から生じる活性酸素種は、歯質内の有機色素がもつ二重結合などの発色団を酸化し、より小さく色の薄い分子へ変化させます。これが漂白作用の本体です。
画像の確認
実画像では、青緑色の歯肉保護材で軟組織を隔離した上顎前歯の唇面に、矢印で示す赤色の漂白ジェルが塗布されている。歯面を削ったり清掃材で研磨したりする場面ではなく、生活歯へ漂白剤を作用させる像なので、色素の発色構造を化学的に変える酸化作用を選ぶ。
選択肢の確認
a.緩衝作用
誤り。
緩衝作用はpH変化を抑える作用で、過酸化水素による漂白の中心機序ではありません。
b.酸化作用
正しい。
活性酸素種が着色物質を酸化して発色構造を変化させることが漂白機序です。
c.清掃作用
誤り。
表面の付着物を機械的に除く清掃作用とは異なり、歯質内の色素を化学的に変化させます。
d.極性化作用
誤り。
極性化作用は生活歯漂白の一般的な作用機序ではありません。
e.キレート作用
誤り。
キレート作用は金属イオンを捕捉する作用で、EDTAなどにみられますが、過酸化水素の漂白機序ではありません。
覚えるポイント
- 漂白の基本機序は酸化作用。
- 活性酸素種が色素の発色団を分解する。
- 清掃による外来性色素除去と化学的漂白を区別する。