116B051第116回 歯科医師国家試験 過去問

社会歯科公衆衛生・予防歯科

53 歳の男性。上顎右側第一小臼歯の違和感を主訴として来院した。3 か月前か ら自覚していたがそのままにしていたという。4 は歯髄電気診で生活反応を示さ なかった。検査の結果、慢性歯周炎と診断し、歯周基本治療を行うこととした。初 診時の口腔内写真(別冊No. 18A)とエックス線画像(別冊No. 18B)を別に示す。 歯周組織検査結果の一部を表に示す。 頰 側* 2 2 3 3 3 ④ 3 2 3 歯 種 5 4 3 口蓋側* 3 2 3 ④ ④ ⑧ 3 3 3 動揺度** 0 1 1 * :プロービング深さ(mm) 〇印 :プロービング時の出血 ** :Miller の判定基準 まず行うのはどれか。2 つ選べ。

116B051の問題画像
2つ選択
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正解: b・c

正答

b、c

この問題のポイント

歯周炎と歯内疾患が併存する場合、感染源の除去とセルフケア確立の優先順位を判断します。

解説

上顎右側第一小臼歯は歯髄電気診で生活反応がなく、根尖部病変が疑われるため、まず感染根管治療で歯内感染を除去します。同時に、歯周治療の基盤となる口腔清掃指導を開始します。深い歯周ポケットへのスケーリング・ルートプレーニングは重要ですが、患者のプラークコントロールを整え、歯内病変への対応を開始した後に計画的に進めます。

画像の確認

実画像では、上顎右側小臼歯部に歯肉退縮、歯根露出、歯頸部の沈着物がみられ、歯周組織検査表では4の口蓋側に出血を伴う8 mmポケットが記載されている。デンタル像では同歯周囲の骨支持低下に加え根尖側の透過性変化が疑われ、本文の失活所見と合わせて、まず感染根管治療と口腔清掃指導を開始する判断につながる。

選択肢の確認

a.暫間固定
この時点でまず行う処置ではありません。
動揺度は1度であり、直ちに暫間固定を必要とする高度な動揺ではありません。原因治療を優先します。

b.感染根管治療
正答。まず行います。
失活歯で根尖性病変が疑われるため、根管内感染を除去する感染根管治療をまず開始します。

c.口腔清掃指導
正答。まず行います。
歯周基本治療の出発点として、患者自身によるプラークコントロールを確立する口腔清掃指導を行います。

d.フッ化物歯面塗布
この時点でまず行う処置ではありません。
フッ化物歯面塗布は齲蝕予防に有効ですが、現在の歯内・歯周感染への初期対応ではありません。

e.スケーリング・ルートプレーニング
この時点でまず行う処置ではありません。
8 mmの歯周ポケットにはSRPが必要ですが、まず口腔清掃指導と明らかな歯内感染への対応を行い、その後に実施します。

覚えるポイント

  • 歯周基本治療の第一歩はプラークコントロール。
  • 失活歯と根尖病変には感染根管治療。
  • 歯内・歯周病変では両方の感染源を評価し、順序を決める。

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