116C076|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床口腔外科学
嚥下時の違和感を主訴として来院した患者のCT(別冊No. 31A)、MRI T2 強調 像(別冊No. 31B)及び超音波検査の冠状断像(別冊No. 31C)を別に示す。 矢印で示す疾患で考えられるのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: c・d
正答
c、d
この問題のポイント
正中頸部・口底の囊胞性病変では、位置と内部性状から類表皮囊胞と甲状舌管囊胞を鑑別します。
解説
提示画像では正中付近の境界明瞭な囊胞性病変が示されています。類表皮囊胞は口底正中に生じ得て、内容物によってCT・MRI信号が変化します。甲状舌管囊胞は舌盲孔から甲状腺までの下降経路に沿う正中頸部囊胞で、舌骨との位置関係が重要です。
画像だけで両者の鑑別が難しいことがあり、触診、嚥下・舌突出時の移動、舌骨との関係、病理を統合します。
画像の確認
実画像では、舌骨周囲から舌根下方にかけて境界明瞭な類円形病変があり、MRI T2強調像では高信号、超音波では壁をもつ低エコー主体の囊胞性像として描出されている。側頸部表層や舌前方ではなく正中寄りの深部病変であり、画像だけでは内容物をもつ類表皮囊胞と甲状舌管の経路に生じる囊胞が鑑別に残る。
選択肢の確認
a.鰓囊胞
誤り。鰓囊胞は典型的には側頸部、胸鎖乳突筋前縁付近に生じます。
b.ラヌーラ
誤り。ラヌーラは舌下腺由来で口底側方に生じ、顎舌骨筋を越える場合は頸部へ進展します。
c.類表皮囊胞
正しい。類表皮囊胞は口底正中の囊胞性病変として鑑別に挙がります。
d.甲状舌管囊胞
正しい。甲状舌管囊胞は正中頸部の囊胞性病変として鑑別に挙がります。
e.Blandin-Nuhn 囊胞
誤り。Blandin-Nuhn囊胞は舌前方腹側の小唾液腺由来の粘液囊胞です。
覚えるポイント
- 正中口底は類表皮・類皮囊胞を考える。
- 正中頸部で舌骨と関係する病変は甲状舌管囊胞。
- 鰓囊胞は側頸部。