117B026|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床口腔外科学
56 歳の男性。睡眠時無呼吸症の診断のもと、内科から口腔内装置製作を依頼さ れて来院した。製作した装置の写真(別冊No. 5A)と装着時の口腔内写真(別冊 No. 5B)を別に示す。 この装置の使用で期待できるのはどれか。1 つ選べ。

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正解: c
正答
c
この問題のポイント
閉塞性睡眠時無呼吸症に対する口腔内装置は、下顎と舌を前方へ移動させて上気道を拡大することを目的とします。
解説
下顎前方移動型口腔内装置を装着すると、下顎に付着する舌骨上筋群や舌が前方へ移動し、舌根部の気道狭窄が改善します。これにより睡眠中のいびきや無呼吸・低呼吸の減少が期待されます。
適応は軽症から中等症を中心に、CPAPが使用困難な場合などを含めて医科と連携して判断します。顎関節症状、歯の移動、咬合変化などの副作用にも注意します。
画像の確認
実画像では、透明な上下顎用床が連結された装置で、装着時に下顎歯列が前方位に保持されている。下顎と連動して舌根を前方へ移し上気道を広げる形態であるため、舌の前方移動を選ぶ正答cを支持する。
選択肢の確認
a.顎関節の安静
誤り。
装置は下顎を前方位に保持するため、顎関節を単純に安静にすることが主目的ではありません。
b.喉頭口の狭窄
誤り。
上気道を狭窄させるのではなく、舌根部を前方へ移動させて気道を拡大します。
c.舌の前方移動
正しい。
下顎前方移動に伴って舌が前方へ移動し、咽頭腔の狭窄が改善します。
d.鼻呼吸流量の低下
誤り。
鼻呼吸流量を低下させる装置ではなく、上気道通過性の改善を目的とします。
e.肺コンプライアンスの増大
誤り。
肺コンプライアンスを直接増大させる装置ではありません。
覚えるポイント
- 口腔内装置は下顎と舌を前方へ移動させる。
- 目的は舌根部の上気道拡大である。
- 顎関節症状や咬合変化を定期的に確認する。