117B036|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯内療法学
根管治療に使用する次亜塩素酸ナトリウム溶液の性質はどれか。2 つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: a・e
正答
a、e
この問題のポイント
次亜塩素酸ナトリウムは、根管内の細菌と有機質の両方に作用する代表的洗浄剤です。
解説
次亜塩素酸ナトリウムは強い殺菌作用を持ち、壊死歯髄や有機性残渣を溶解します。根管形成だけでは器具が触れない部分が残るため、化学的清掃として重要です。
一方、無機質を除去するキレート作用はEDTAが担います。次亜塩素酸ナトリウムは保存条件により有効塩素濃度が低下しやすく、化学的に安定とはいえません。根尖孔外へ押し出すと強い組織障害を起こすため、洗浄針を根管内に固定せず、低圧で使用します。
医療安全上のポイント
ラバーダム防湿、側方開口型洗浄針、根尖から離した位置での低圧洗浄が重要です。
選択肢の確認
a.殺菌作用
正しい。
次亜塩素酸ナトリウムは広い抗菌作用を持ち、根管内細菌の減少に有効です。
b.発泡作用
誤り。
発泡作用は過酸化水素水との関連で説明されることが多く、次亜塩素酸ナトリウムの主要な性質ではありません。
c.化学的安定性
誤り。
光、熱、時間などにより有効塩素が減少するため、化学的安定性が高いとはいえません。
d.キレート作用
誤り。
無機質に対するキレート作用は主にEDTAが有します。
e.有機質溶解作用
正しい。
次亜塩素酸ナトリウムは壊死歯髄や有機性残渣を溶解します。
覚えるポイント
- 次亜塩素酸ナトリウムは殺菌と有機質溶解に用いる。
- EDTAは無機質除去とキレート作用を担う。
- 根尖孔外への溢出を防ぐ。