117B040第117回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯周病学

50 歳の男性。上顎前歯部の腫脹を主訴として来院した。1 年前から自覚してい たがそのままにしていたという。歯周基本治療後の再評価の結果、エナメルマト リックスタンパク質を用いた歯周組織再生療法を行うこととした。術中の口腔内写 真(別冊No. 12)を別に示す。再評価時の歯周組織検査結果の一部を表に示す。 唇 側* 4 3 4 4 4 ⑦ 4 4 4 4 3 4 歯 種 2 1 1 2 口蓋側* 4 4 4 4 4 ⑥ 4 4 4 4 3 4 動揺度** 0 1 0 0 * :プロービング深さ(mm) 〇印:プロービング時の出血 ** :Miller の判定基準 次に行う処置はどれか。1 つ選べ。

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正解: b

正答

b

この問題のポイント

エナメルマトリックスタンパク質を用いる歯周組織再生療法では、清潔な根面を整えた後に根面処理を行い、薬剤を塗布します。

解説

歯肉弁を剝離した後、不良肉芽組織を除去し、根面のスケーリング・ルートプレーニングを行います。その後、根面のスメア層を除去し、エナメルマトリックスタンパク質が作用しやすい環境を作るために根面処理を行います。

一般にEDTA製剤などを用いた根面処理後、十分に洗浄し、血液や唾液による汚染を避けてエナメルマトリックスタンパク質を塗布し、弁を復位・縫合します。

画像の確認

実画像では、上顎前歯部の歯肉弁が剝離され、骨欠損内の不良肉芽が除去されて根面が露出・清掃された術野になっている。再生材料を塗布する前に露出根面のスメア層を除く根面処理へ進む段階であり、正答bを支持する。

選択肢の確認

a.縫 合
誤り。
縫合は再生材料を適用し、歯肉弁を復位した後に行う最終段階の処置です。

b.根面処理
正しい。
根面清掃後にスメア層を除去し、再生材料が作用しやすい根面環境を整えます。

c.自家骨移植
誤り。
自家骨移植を併用する場合もありますが、エナメルマトリックスタンパク質療法で必須の次工程ではありません。

d.不良肉芽組織除去
誤り。
不良肉芽組織除去は根面処理より前に行い、骨欠損と根面を明視できるようにします。

e.スケーリング・ルートプレーニング
誤り。
スケーリング・ルートプレーニングも根面処理より前に行う基本操作です。

覚えるポイント

  • 肉芽除去とSRPの後に根面処理を行う。
  • 根面処理後にエナメルマトリックスタンパク質を塗布する。
  • 血液・唾液による根面汚染を避ける。

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