117D060|第117回 歯科医師国家試験 過去問
ある患者の手の写真(別冊No. 16)を別に示す。 口腔清掃の自立度判定基準〈BDR 指標〉結果を表に示す。 項 目 評 価 B 一部介助 D 全介助 R 一部介助 セルフケアの指導で適切なのはどれか。3 つ選べ。

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正解: a・c・d
正答
a、c、d
この問題のポイント
BDR指標から、洗口や義歯着脱に必要な上肢機能を評価し、残存機能を生かした自助具と安全な方法を選びます。
解説
Bが一部介助、Dが全介助、Rが一部介助であることから、完全自立を前提にせず、把持しやすい器具や少量の水を用いて安全に行える方法を指導します。軽いコップと柄の太い歯ブラシは、筋力や巧緻性が低下した患者でも扱いやすくなります。
嚥下機能が十分でない可能性がある患者に頸部後屈をさせると誤嚥リスクが高まります。義歯着脱が全介助に相当する場合は介護者の支援が必要です。
医療安全上のポイント
セルフケア能力だけでなく、誤嚥、転倒、器具の誤飲、介護者の支援可能性を確認します。
画像の確認
実画像では、両手指に強い変形と把持域の縮小があり、細い柄や重い容器を安定して持ちにくい外観である。軽いコップ、少量の水、太い歯ブラシ柄で操作負担を下げる正答a・c・dを支える。
選択肢の確認
a.軽いコップの使用
正しい。軽いコップは上肢筋力が低下していても保持しやすく、洗口動作を助けます。
b.含嗽時の頸部後屈
誤り。含嗽時の頸部後屈は水が咽頭へ流れ込みやすく、誤嚥の危険を高めます。
c.少量の水による含嗽
正しい。少量の水を用いると口腔内で制御しやすく、誤嚥やこぼれを減らせます。
d.柄の太い歯ブラシの使用
正しい。柄を太くすると握力や手指巧緻性が低下した患者でも歯ブラシを把持しやすくなります。
e.患者自身による義歯の着脱
誤り。BDR評価から義歯着脱には介助が必要で、患者自身だけに任せる指導は適切ではありません。
覚えるポイント
- BDRはブラッシング、義歯着脱、うがいの自立度をみる。
- 自助具は軽量化・太柄化・滑り止めを利用する。
- 含嗽では誤嚥を避ける姿勢と少量の水を選ぶ。