117D061第117回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床小児歯科学

4 歳の男児。構音の異常を主訴として来院した。診察の結果、外科手術を行うこ ととした。術中の口腔内写真(別冊No. 17A)、切開線の写真(別冊No. 17B)及び縫 合終了時の写真(別冊No. 17C)を別に示す。 この手術法で正しいのはどれか。3 つ選べ。

117D061の問題画像
3つ選択
解答・解説を見る

正解: c・d・e

正答

c、d、e

この問題のポイント

Z状切開と縫合像はFurlow法の二重対向Z形成術を示し、口蓋帆挙筋の再建と軟口蓋延長を同時に行えます。

解説

Furlow法では、口腔側と鼻腔側に互いに反対方向のZ形成を設計します。異常走行している口蓋帆挙筋を含む筋粘膜弁を入れ替えることで、横走する機能的な筋輪を再建し、軟口蓋を後方へ延長します。

硬口蓋の広範な粘膜骨膜弁剝離を必要としないため、瘢痕による上顎発育抑制が比較的少ない利点があります。咽頭後壁から弁を起こす咽頭弁形成術でも、大口蓋動脈を血管柄とするpush-back法でもありません。

画像の確認

実画像では、軟口蓋に対向するZ字状切開線が描かれ、術後は左右の粘膜筋弁が入れ替わって軟口蓋が延長されている。Furlow法の形態で、口蓋帆挙筋の再建、硬口蓋瘢痕を避けること、後方延長が可能という正答c・d・eに対応する。

選択肢の確認

a.咽頭弁を利用する。
誤り。咽頭弁を利用するのは咽頭弁形成術であり、写真の二重対向Z形成術とは異なります。

b.大口蓋動脈を利用する。
誤り。大口蓋動脈を血管柄とする広い粘膜骨膜弁を主体とする術式ではありません。

c.口蓋帆挙筋を再建できる。
正しい。筋粘膜弁を入れ替えることで、異常走行した口蓋帆挙筋を横走する筋輪として再建できます。

d.上顎の発育を抑制しにくい。
正しい。硬口蓋の広範な剝離と瘢痕形成を避けやすく、上顎発育を抑制しにくい術式です。

e.軟口蓋を後方に延長できる。
正しい。Z形成の組織延長効果により軟口蓋を後方へ延長し、鼻咽腔閉鎖を改善します。

覚えるポイント

  • Furlow法は二重対向Z形成術。
  • 口蓋帆挙筋を再建し、軟口蓋を延長する。
  • 硬口蓋瘢痕が少なく上顎成長への影響を抑えやすい。

関連問題

117D060117D062
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)