117D080|第117回 歯科医師国家試験 過去問
28 歳の女性。下顎第三大臼歯部の疼痛を主訴として来院した。歯科治療に対す る恐怖心が強いため、静脈内鎮静下に下顎第三大臼歯の抜去を行うこととした。左 前腕に静脈路を確保したところ、顔面蒼白となり意識が消失した。そのときの生体 情報モニタ画面の写真(別冊No. 29)を別に示す。 まず行うべき処置はどれか。1 つ選べ。

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正解: c
正答
c
この問題のポイント
意識消失時は原因診断より先に、反応、呼吸、脈拍を確認し、心停止なら直ちに胸骨圧迫を開始します。
解説
静脈路確保を契機に血管迷走神経反射が起こることはありますが、生体情報モニタで心停止を示し、正常な呼吸と脈拍がない場合はBLSを優先します。質の高い胸骨圧迫を開始し、応援要請とAED・除細動器の準備を行います。
除細動は心室細動または無脈性心室頻拍に適応し、無脈性電気活動や心静止では行いません。鎮静薬や降圧薬を投与する場面ではありません。
全身管理上の注意点
応援要請、AED準備、胸骨圧迫、バッグマスク換気を並行し、可逆的原因を検索します。
画像の確認
実画像では、モニターの心拍数が0、心電図がほぼ平坦で、血圧48/30 mmHgと高度低下している。循環停止として直ちに胸骨圧迫を開始すべき状態であり、正答cに対応する。
選択肢の確認
a.電気的除細動
誤り。電気的除細動は心室細動または無脈性心室頻拍で行います。モニタ波形にかかわらず、まず心停止を認識して胸骨圧迫を開始します。
b.ミダゾラムの投与
誤り。ミダゾラムは鎮静薬で、意識消失・心停止時に投与しません。
c.胸骨圧迫心マッサージ
正答。まず行います。脈拍と正常呼吸がなければ直ちに胸骨圧迫心マッサージを開始します。
d.プロポフォールの投与
誤り。プロポフォールは全身麻酔・鎮静薬で、循環抑制を悪化させるため投与しません。
e.ニカルジピン塩酸塩の投与
誤り。ニカルジピンは降圧薬で、循環虚脱時には適応がありません。
覚えるポイント
- 意識消失では反応・呼吸・脈拍を迅速に確認する。
- 心停止なら胸骨圧迫を直ちに開始する。
- 除細動はVF・無脈性VTに適応。