33PM108|第33回 柔道整復師国家試験 過去問
55歳の女性。自転車で走行中に転倒し、右肩を負傷して来所した。肩峰が角状に突出し、三角筋胸筋三角の消失がみられる。運動療法で正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、肩峰の角状突出と三角筋胸筋三角の消失から、肩関節前方脱臼を考えます。
肩関節脱臼後の運動療法では、再脱臼を防ぎながら拘縮を予防することが重要です。早期から強い他動運動や外旋・外転運動を行うと、再脱臼の危険があります。
解説
肩関節前方脱臼では、肩峰が角状に突出して肩の丸みが失われ、三角筋胸筋三角が消失することがあります。整復後は一定期間の固定を行い、時期に応じて運動療法を進めます。
初期は疼痛と炎症を抑え、固定中でも手指・肘関節など固定されていない部位を動かします。その後、比較的安全な運動として、振り子運動であるコッドマン体操を開始します。
外旋・外転位は肩関節前方脱臼の再脱臼肢位になりやすいため、早期に積極的に行うことは避けます。
後療法で見るポイント
肩関節脱臼後は、拘縮予防と再脱臼予防のバランスが重要です。外転・外旋を早期に強く行うと、前方不安定性を助長するおそれがあります。
選択肢の確認
1.1週目から肩の他動運動を行う。
誤り。
受傷後早期から肩関節の他動運動を積極的に行うと、疼痛増悪や再脱臼の危険があります。初期は安静と固定を優先します。
2.2週目からコッドマン体操を行う。
正しい。
コッドマン体操は振り子運動で、肩関節への負担を抑えながら可動性を保つ目的で行います。肩関節脱臼後の比較的早期の運動療法として適切です。
3.3週目から外旋・外転運動を行う。
誤り。
外旋・外転位は肩関節前方脱臼の再脱臼肢位になりやすいです。早期に積極的に行う運動としては不適切です。
4.4週目から肩甲帯の筋力増強訓練を行う。
誤り。
肩甲帯の筋力増強は重要ですが、時期や負荷は損傷の程度、疼痛、安定性を確認しながら段階的に進めます。この問題で正しい運動療法として最も適切なのは2週目からのコッドマン体操です。
覚えるポイント
- 肩峰の角状突出、肩の丸みの消失は肩関節脱臼を疑います。
- 肩関節前方脱臼では、早期の外転・外旋運動に注意します。
- コッドマン体操は肩への負担を抑えた振り子運動です。
- 後療法は再脱臼予防と拘縮予防を両立して進めます。