113C18|第113回 医師国家試験 過去問

社会医学・医療システム公衆衛生疫学・保健統計

我が国の人口統計の最近20年間の変化として正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: b・d

正答

b 自然増減数はマイナスに転じた。、d 交通事故の死亡者数は減少傾向にある。

この問題のポイント

「最近20年間」は2019年の出題時点からの期間として読む。自然増減、人口構成、年齢調整死亡率の意味を区別する。

解説

自然増減数は出生数から死亡数を引いた値で、出入国などによる社会増減を含まない。日本では少子高齢化に伴い死亡数が出生数を上回る自然減の状態へ移行した。また、交通事故死亡者数は交通安全対策や車両安全性の向上などを背景に、出題までの長期的な推移では減少している。

老年人口指数は65歳以上人口を15~64歳人口で割り、100を掛けた値である。高齢者の増加と生産年齢人口の減少により上昇する。がん死亡は、高齢化だけでも死亡数や粗死亡率が増え得るので、年齢構成をそろえた年齢調整死亡率で比較する必要がある。乳児死亡率は出生千対で生後1年未満の死亡を表し、長期的には低下してきた。毎年必ず同じ方向に変動するという意味ではない。

選択肢の確認

a 乳児死亡率は上昇傾向にある。
誤り。周産期・小児医療や生活環境の改善により、出題までの長期的な乳児死亡率は低下している。

b 自然増減数はマイナスに転じた。
正しい。出生数の減少と死亡数の増加により、自然増減数はマイナス、すなわち自然減へ転じている。

c 老年人口指数は低下傾向にある。
誤り。老年人口指数=65歳以上人口÷15~64歳人口×100であり、高齢化に伴って上昇傾向となる。

d 交通事故の死亡者数は減少傾向にある。
正しい。出題までの約20年間をみると、交通事故死亡者数は減少傾向にある。

e 悪性新生物の年齢調整死亡率は上昇傾向にある。
誤り。高齢化によるがん死亡数の増加と、年齢調整死亡率の推移は別である。出題時点までの年齢調整死亡率は長期的には低下傾向である。

覚えるポイント

  • 自然増減=出生数-死亡数。
  • 老年人口指数の分母は生産年齢人口。
  • 高齢化の影響を除いて比較する指標が年齢調整死亡率。

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