115F65|第115回 医師国家試験 過去問
総合診療・救急・ケアリハビリテーションADL・評価
患者は入院加療の後、退院して介護保健施設に入所する方針となった。介助をすればきざみ食を摂ることができるが、食事中にむせ込むことも多い。 今後の栄養摂取方法を決定するにあたりまず行うべきなのはどれか。
解答・解説を見る
正解: b
正解
b 嚥下機能の評価
解説
食事中のむせ込みがある以上、まず必要なのは嚥下機能の評価です。
なぜ嚥下評価が最優先か
今後の栄養摂取方法を決めるときには、
- 経口摂取を続けられるか
- どの食形態が安全か
- とろみや姿勢調整が必要か
- 経管栄養を考えるべきか
を判断する必要があります。
その前提になるのが嚥下機能の把握です。
とくに高齢者では、むせ込みを放置すると誤嚥性肺炎につながります。
この症例でも、今後の施設生活を考えるうえで安全な食事形態を決めることが重要です。
具体的な評価
嚥下機能評価では、状況に応じて
- 反復唾液嚥下テスト
- 改訂水飲みテスト
- 嚥下内視鏡検査
- 嚥下造影検査
などを行います。
各選択肢の整理
a 握力の測定
誤りです。全身機能評価としては有用でも、栄養摂取方法を決める最初の判断材料ではありません。b 嚥下機能の評価
正しいです。最優先で行います。c 骨密度の測定
誤りです。骨折リスク評価には有用ですが、今の問題は摂食と誤嚥です。d 食事嗜好の確認
誤りです。嗜好は大切ですが、安全に飲み込めるかの評価が先です。e 地域の福祉事務所との相談
誤りです。社会的調整も必要ですが、まず医学的に安全な摂取方法を決める必要があります。
ひっかけポイント
「栄養摂取方法」という表現から、経管栄養や施設調整に意識が向きやすいですが、その前に飲み込めるかどうかの評価が必須です。
覚えるポイント
- 食事中のむせがあれば、まず嚥下評価
- 目的は、誤嚥予防と安全な食形態の決定
- 経口継続、食形態変更、経管栄養の判断は、その後に行う
国試では、食べ方を決める前に、まず嚥下をみるという順序が重要です。