117B46|第117回 医師国家試験 過去問
内科系消化器内科肝疾患・門脈圧亢進
救急外来で撮影した腹部造影CTを別に示す。患者は入院し抗菌薬治療が開始された。入院翌日、救急外来で採取した血液培養2セットからGram陰性桿菌が検出された。 追加すべき治療として適切なのはどれか。

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正解: c
正解
c 肝内病変の穿刺ドレナージ
解説
腹部造影CTで示された肝内病変に加えて、血液培養2セットからGram陰性桿菌が検出されている。
この組み合わせからは化膿性肝膿瘍が強く疑われる。
化膿性膿瘍の治療では、抗菌薬だけでなく、必要に応じてドレナージによる排膿が重要である。
したがって、追加すべき治療として適切なのは肝内病変の穿刺ドレナージである。
なぜドレナージが必要か
膿瘍は、内部に膿が貯留した感染巣である。
このような感染巣では、抗菌薬だけでは十分な効果が得られないことがあり、感染源コントロールとして排膿が必要になる。
各選択肢の検討
a 肝庇護薬の全身投与
誤りである。肝機能異常の補助的対応ではあっても、膿瘍の根本治療にはならない。b 肝内病変のラジオ波焼灼
誤りである。ラジオ波焼灼は肝細胞癌などの腫瘍性病変に対する治療であり、感染性病変には適さない。c 肝内病変の穿刺ドレナージ
正しい。抗菌薬に加え、膿瘍内容を排出することが重要である。d 副腎皮質ステロイドの全身投与
誤りである。感染を悪化させうるため、この場面では適切でない。e 肝内病変の内視鏡的経鼻胆管ドレナージ
誤りである。これは胆道閉塞や急性胆管炎で胆道減圧が必要なときに考える治療であり、肝内膿瘍そのものの排膿法ではない。
ひっかけポイント
Gram陰性桿菌の菌血症をみると胆道感染を連想しやすいが、問われているのは肝内病変そのものへの追加治療である。
したがって、選ぶべきは胆管ドレナージではなく、病変の穿刺ドレナージである。
覚えるポイント
化膿性肝膿瘍の治療は、抗菌薬に加えてドレナージを考える。