117C65|第117回 医師国家試験 過去問
内科系内分泌・代謝甲状腺疾患
治療として適切なのはどれか。3つ選べ。
3つ選択
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正解: b・c・e
正解
b NSAID
c β遮断薬
e 副腎皮質ステロイド
解説
この症例は亜急性甲状腺炎であり、治療の中心は
- 炎症と疼痛のコントロール
- 甲状腺中毒症状の緩和
である。
それぞれの治療の位置づけ
NSAID
頸部痛や炎症があるため、まず用いる。
軽症から中等症の疼痛に有効である。
β遮断薬
動悸、頻脈、手指振戦などの交感神経症状を和らげる。
甲状腺ホルモンそのものを下げる薬ではないが、症状緩和に非常に有用である。
副腎皮質ステロイド
痛みや炎症が強い場合、あるいは NSAID で十分改善しない場合に用いる。
亜急性甲状腺炎では著効することが多い。
各選択肢の検討
a 抗菌薬
通常不要である。亜急性甲状腺炎は細菌感染ではなく、破壊性炎症が主体である。b NSAID
正しい。疼痛と炎症の基本治療である。c β遮断薬
正しい。動悸や頻脈の対症療法として有効である。d 抗甲状腺薬
誤りである。亜急性甲状腺炎ではホルモンの新規合成が亢進しているわけではなく、破壊に伴う流出が原因なので効果が乏しい。e 副腎皮質ステロイド
正しい。症状が強いときに有効である。
ひっかけポイント
甲状腺機能亢進症をみると、反射的に抗甲状腺薬を選びやすい。
しかし、亜急性甲状腺炎は破壊性甲状腺炎であり、Graves病のような合成亢進型ではない。
ここを区別できるかが重要である。
覚えるポイント
亜急性甲状腺炎の治療は、NSAID、β遮断薬、必要に応じてステロイド。
抗甲状腺薬は基本的に使わない。