119F9第119回 医師国家試験 過去問

社会医学・医療システム臨床研究・EBM研究デザイン・メタ分析

治療薬Aの疾患Bに対する治療効果を調べるための臨床試験を行った。疾患B患者を対象として、治療薬A投与群〈介入群〉とプラセボ投与群〈対照群〉にランダムに割り付けた。対象者数は240人で、治療効果を3日目症状消失率で比較検討した。得られた結果を表に示す。 この臨床試験の統計解析手法はどれか。

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正解: b

正解

b χ2検定

解説

この試験では、比較しているのは 3 日目に症状が消失したかどうか という カテゴリ変数 です。
さらに、群は 治療薬 A 投与群プラセボ群 の 2 群なので、解析の対象は 2×2 の度数表 になります。

このような 比率、割合の差 を検討する代表的な方法が χ2 検定 です。

この問題で見ているデータ

  • 群:介入群、対照群
  • 結果:症状消失あり、なし

つまり、カテゴリ変数どうしの関連 をみているため、χ2 検定が適切です。

各選択肢の検討

  • a t検定
    平均値の比較に用います。連続変数が対象です。

  • b χ2検定
    正しいです。2 群間での症状消失率の比較に適しています。

  • c 生存分析
    時間経過とともにイベント発生をみる手法です。今回のように特定時点での消失率比較とは異なります。

  • d 線形回帰
    主に連続変数を目的変数とする解析です。

  • e 比例ハザードモデル
    生存時間解析で用いるモデルで、イベント発生までの時間を扱います。

ひっかけポイント

「症状消失率」とあるので、率の比較 であることが重要です。
もし「症状消失までの日数」を比較する問題であれば、生存分析や比例ハザードモデルが候補になりますが、本問はそうではありません。

覚えるポイント

  • 平均の比較:t検定
  • 比率の比較:χ2検定
  • 時間、イベント解析:生存分析、Cox 比例ハザードモデル

まず、データが 連続変数か、カテゴリ変数か、時間データか を見分けることが統計問題の基本です。

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