26AM40第26回 精神保健福祉士国家試験 過去問

旧カリキュラム(第26回)共通科目地域福祉の理論と方法

事例を読んで、包括的な支援体制の構築に向けて、社会福祉協議会のE職員(社会福祉士)が行う支援の方針として、適切なものを2つ選びなさい。 〔事 例〕 P地区では、Q国の外国人居住者が増加している。Fさんは、Q国の外国人居住者のまとめ役を担っており、Eのところに相談に訪れた。Fさんは、日常会話程度の日本語は話せるが、日本の慣習に不慣れなために、過去に近隣住民とトラブルが生じてしまい、地域で気軽に相談できる日本人がいない。Fさんを含めて、P地区で暮らす外国人の多くが、地域活動にはあまり参加していない状態で、地域から孤立しているようである。Eは、このような外国人居住者の社会的孤立の問題を解決するための対策を検討した。

2つ選択
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正解: 1・3

正答

1、3

この問題のポイント

包括的支援では外国人居住者を「教えられる側」に固定せず、文化を持つ地域の主体として相互理解と参加可能な地域活動を共につくります。

解説

孤立の背景には、外国人側の日本語能力だけでなく、地域活動の参加しにくさ、近隣住民との相互理解や相談関係の不足があります。Fさんらが文化や暮らしを伝える機会は、外国人居住者の強みを生かし、住民側の理解も促します。また、従来の地域活動を本人たちが参加できる形へ見直すことは、参加支援と地域づくりを結びます。教材提供だけでは構造的障壁と孤立に届きません。一方的な生活指導や同化を迫るルールは、外国人だけを問題視し、対等な関係形成と主体性を損なうため適切ではありません。

選択肢の確認

1.Fさんらを講師として招き、地域で暮らす外国人居住者の暮らしや文化について、近隣住民が学ぶ機会を設ける。
正答。適切です。Fさんらの経験と文化を地域資源として生かし、近隣住民との双方向の理解と関係形成を促します。

2.日本語が上達できるよう、Fさんに日本語の学習教材を提供する。
誤り。学習支援自体は選択肢になり得ますが、本人側だけの課題と捉え、地域活動の障壁や相互理解を変えないため最適ではありません。

3.外国人居住者が主体的に参加できるように、これまでの地域活動のあり方を見直す。
正答。適切です。外国人居住者を地域の主体として位置づけ、参加を妨げる環境を地域側も含めて変える方針です。

4.近隣住民と再びトラブルが生じることを避けるため、自治会長に外国人居住者に対する生活指導を依頼する。
誤り。一方的な生活指導は外国人居住者だけに原因を帰し、本人との対話や住民双方の相互理解を欠くため適切ではありません。

5.外国人居住者に日本の文化や慣習を遵守させるため、地域のルールを作成する。
誤り。一方的な同化と遵守を求めるルールは文化的多様性と主体性を軽視し、対等な参加や包摂を妨げます。

覚えるポイント

多文化共生は「外国人側だけを変える」のではなく、強みを生かす相互理解と、誰もが主体的に参加できる地域環境の再設計です。

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