27AM62第27回 精神保健福祉士国家試験 過去問

新カリキュラム(第27・28回)共通科目刑事司法と福祉

事例を読んで、「医療観察法」に基づく地域処遇に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事 例〕 Aさん(30歳)は「医療観察法」に基づく入院決定を受け、指定入院医療機関に入院していたが、その後、退院許可の決定を受け、現在は、地域処遇を受けて指定通院医療機関に通院している。 (注)1 「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。 2 「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

医療観察法の地域処遇では、精神保健観察を担う社会復帰調整官、処遇実施計画を作る保護観察所長、期間の短縮・延長等を決める裁判所の権限を分けて理解します。

解説

退院許可決定を受けたAさんについて、保護観察所長は、指定通院医療機関の管理者、都道府県・市町村の担当者等と協議し、医療、精神保健観察、援助の内容と関係機関の役割を定めた処遇実施計画を作成します。したがって5が最も適切です。精神保健観察の実務は、保護観察所に配置された社会復帰調整官が担当します。医療観察法による地域処遇中でも、病状と法定要件に応じて精神保健福祉法上の入院が行われる可能性は排除されません。地域処遇は原則3年ですが、裁判所の決定により通じて2年を超えない範囲で延長できるため、3年を超えることがあります。処遇終了による期間短縮も、保護観察所長等の申立てを受けて裁判所が決定するもので、保護観察所長が単独で決めることはできません。

選択肢の確認

  • 1.Aさんの精神保健観察は、保護観察所の保護観察官が担当する。:適切ではありません。医療観察法上の精神保健観察は、保護観察所に置かれる社会復帰調整官が専門的に担当します。
  • 2.Aさんが「精神保健福祉法」に基づく医療保護入院となることはない。:適切ではありません。地域処遇中でも、精神保健福祉法の医療保護入院の要件を満たせば同法に基づく入院が行われ得ます。
  • 3.Aさんの地域処遇が3年を超えて実施されることはない。:適切ではありません。原則期間は3年ですが、裁判所は必要がある場合、通じて2年を超えない範囲で延長できます。
  • 4.Aさんの地域処遇の期間は、保護観察所長の決定により短縮することがある。:適切ではありません。処遇終了による短縮を決定するのは裁判所であり、保護観察所長は申立てを行う立場です。
  • 5.Aさんの処遇の実施計画は、保護観察所長が関係機関と協議して定める。:正答であり最も適切です。保護観察所長が指定通院医療機関や自治体等と協議し、地域処遇の具体的な実施計画を定めます。

覚えるポイント

医療観察の地域処遇は「社会復帰調整官が精神保健観察」「保護観察所長が関係機関と協議して計画」「短縮・延長や入院は裁判所が決定」です。

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