27AM83|第27回 精神保健福祉士国家試験 過去問
A介護老人福祉施設では、夜間の睡眠時間を十分に確保できていない利用者Bさんへの対応が課題となっていた。検討の結果、日中の水分摂取量が要因のひとつとして取り上げられ、1か月間データを取って調べることとなった。 Bさんの日中の水分摂取量(ml)と夜間の睡眠時間(分)の関係を見るときに用いる方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
同じ日ごとに対応する二つの量的変数について、値の組を保ったまま関係の形・向き・強さを視覚的に確認する方法を選ぶ。
解説
日中の水分摂取量はml、夜間の睡眠時間は分で測定され、いずれも数量として扱う変数である。1か月の各観測日について、水分摂取量と睡眠時間の一組の値が得られる。このような二つの量的変数の関連を見るには、一方を横軸、他方を縦軸に取り、各日の組を点として示す散布図が適している。点の並びから、正・負の関連、曲線的な関係、外れ値などを視覚的に検討できる。ただし、散布図で関連が見えても、水分摂取量が睡眠時間を変化させたという因果関係までは証明できない。交絡要因や時間的順序を含め、別途慎重な検討が必要である。
選択肢の確認
1.t検定――適切ではない。主として二群の平均値の差を統計的に検討する方法であり、本問のような二つの連続量の対応関係をまず見る目的とは異なる。
2.カイ2乗検定――適切ではない。カテゴリー別の度数から変数間の独立性などを検討する方法であり、mlと分という量的データの組をそのまま扱う方法ではない。
3.散布図――正答であり最も適切である。各日の水分摂取量と睡眠時間を一つの点として座標上に置き、二つの量的変数の関係を直接視覚化できる。
4.箱ひげ図――適切ではない。中央値、四分位数、範囲など一変数の分布、又は群ごとの分布比較には有用だが、各日の二変数の組の関係は保持されない。
5.度数分布表――適切ではない。一つの変数を階級に分けて出現度数を整理する用途が中心であり、水分摂取量と睡眠時間の対応した関係を示せない。
覚えるポイント
二つの量的変数の関連はまず散布図で確認する。点の配置は関連を示しても、それだけで原因と結果を確定できないことにも注意する。