28AM10|第28回 精神保健福祉士国家試験 過去問
次の記述のうち、アントノフスキー(Antonovsky, A.)が定義した首尾一貫感覚(SOC:Sense of Coherence)の説明として、正しいものを2つ選びなさい。
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正解: 2・5
正答
2、5
この問題のポイント
首尾一貫感覚は、ストレスがあっても健康を保つ要因に注目する健康生成論の中核概念です。把握可能感、処理可能感、有意味感の三要素を見分けます。
解説
把握可能感は、出来事にはある程度の秩序があり理解・予測できるという感覚です。処理可能感は、対処に使える資源があるという感覚、有意味感は、人生の出来事には意味があり取り組む価値があるという感覚です。したがって2と5が正しい記述です。疾病原因を減らす疾病生成論とは視点が異なり、あきらめや対処不能感を指すものでもありません。
選択肢の確認
1.疾病リスクを特定し、その低減を目的とした理論の一つである。
誤り。首尾一貫感覚は、病因を特定する疾病生成論ではなく、健康を支える資源に注目する健康生成論の概念です。
2.自分に起こる出来事や状況が理解可能であり、予測可能であるという感覚を含んでいる。
正しい。出来事を一貫したものとして理解できる把握可能感の説明です。
3.汎適応症候群の一つとして経験される感覚である。
誤り。汎適応症候群はセリエのストレス反応モデルであり、アントノフスキーの三要素ではありません。
4.困難なことが起きたら、自分には対処できないというあきらめの感覚である。
誤り。処理可能感は、利用可能な資源を用いて対処できるという感覚であり、あきらめとは反対です。
5.自分の人生や自分が経験することには意味があるという感覚を含んでいる。
正しい。困難にも関与する価値を見いだす有意味感の説明です。
覚えるポイント
三要素は「分かる=把握可能感」「対処できる=処理可能感」「意味がある=有意味感」です。ストレスの有無だけでなく、それを理解し資源を使い意味づける力に注目します。