28AM13|第28回 精神保健福祉士国家試験 過去問
デュルケーム(Durkheim, É.)の「自殺論」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
デュルケームは自殺を個人心理だけでなく社会的事実として捉え、社会的統合と社会的規制の強弱から類型化しました。自己本位的、集団本位的、アノミー的、宿命的の違いを整理します。
解説
アノミー的自殺は、社会の規範的な規制が急激な変動によって弱まり、欲望と期待の基準が不安定になると増えるとされます。経済恐慌だけでなく急な繁栄も既存の規範を揺るがすため、4が最も適切です。自己本位的自殺は統合が弱い場合、集団本位的自殺は統合が過度な場合、宿命的自殺は規制が過度な場合に対応します。
選択肢の確認
1.自殺傾向は、流行現象として捉える必要があるとした。
誤り。中心は自殺率を社会的統合と規制に関連する社会的事実として分析することで、単なる流行現象ではありません。
2.自己本位的自殺は、戦争時に増加する。
誤り。戦争時には集団への統合が強まるため、デュルケームは自己本位的自殺が減る傾向を論じました。
3.集団本位的自殺は、人々の欲求への規制が弱まることで生じる。
誤り。集団本位的自殺は社会的統合が過度な場合で、規制の弱まりはアノミー的自殺に対応します。
4.アノミー的自殺は、経済的に衰退した時も、繁栄の時期にも増加する。
正答。急激な下降と上昇のいずれも規範を揺るがし、欲望を調整する規制を弱め得ます。
5.宿命的自殺は、自己決定意欲が高まると増加する。
誤り。宿命的自殺は過度な規制により将来が閉ざされる状態と結び付けられ、自己決定意欲の高まりではありません。
覚えるポイント
統合が弱い=自己本位、強すぎる=集団本位、規制が弱い=アノミー、強すぎる=宿命、と二つの軸で覚えます。