60AM009第60回 作業療法士国家試験 過去問

68 歳の女性。2 か月前に頭部打撲歴あり。10 日前から歩行障害が出現し徐々に 悪化した。病院を受診したところ緊急入院となった。穿頭血腫ドレナージ術後、症 状は改善した。 別に示す頭部CT 画像(別冊No. 3)のうち、この患者の術前の頭部CT 画像はど れか。

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正解: 4

正答

4

この問題のポイント

頭部外傷後、数週間後に症状が出現し、穿頭血腫ドレナージ術後に改善したという経過は、慢性硬膜下血腫の典型的な進行様式です。この経過と一致するCT所見を正しく識別することが、臨床的判断の鍵になります。

解説

68歳の女性で、2か月前に頭部打撲歴あり、10日前から歩行障害が進行したという経過は、高齢者における軽度外傷後、数週間後に発症する慢性硬膜下血腫の特徴に一致します。この病態は、軽度の打撲により架橋静脈に出血が起こり、硬膜下に血腫が蓄積し、数週間後に症状(歩行障害など)が現れることが知られています。CTでは、一側に三日月型の高吸収〜等吸収域(血腫)が認められ、その経過(打撲後数週間で症状、穿頭術で改善)と一致します。

この患者は「穿頭血腫ドレナージ術後症状が改善」とあり、治療法と経過が一致する画像は④です。他の選択肢では、脳室拡大(①)は正常圧水頭症を示し、急性出血(②、③)は打撲2か月後の慢性経過とは一致せず、正常画像(⑤)は症状の出現と矛盾します。

選択肢の確認

1.①:脳室が対称性に拡大しており、正常圧水頭症様。打撲後数週間の症状出現や穿頭術の対象とは一致しない。
2.②:一側の高吸収域で急性出血を示唆。発症経過と治療法に不一致。
3.③:急性期脳内出血の像で、打撲2か月後の慢性経過とは矛盾。
4.④:一側の硬膜下に三日月型の血腫が認められ、打撲後数週間で発症し、穿頭術で改善する典型的経過。正解
5.⑤ 別 冊:正常な脳画像で、症状の出現や治療経過と整合しない。

覚えるポイント

打撲後数週間で症状、穿頭術で改善」=慢性硬膜下血腫。CTで「三日月型」の血腫が見られる場合、その経過と治療法が一致するため、正答となる。高齢者、特に抗凝固薬服用者に多く見られる。

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