61AM092|第61回 作業療法士国家試験 過去問
慢性腎臓病の臨床所見はどれか。
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正解: 1
正答
1.蛋白尿
この問題のポイント
慢性腎臓病(CKD)の初期診断に最も重要な臨床所見は「蛋白尿」である。特に、糸球体障害を示す蛋白の漏出は、腎機能低下の最初の兆候として認められる。このため、尿検査で蛋白尿を確認することは、CKDの早期発見・進行評価に不可欠である。
解説
慢性腎臓病の診断基準には「腎障害の所見(蛋白尿など)または糸球体濾過量(GFR)60mL/分/1.73m²未満が3ヶ月以上持続すること」が含まれる。その中で、蛋白尿は最も敏感で早期に出現する指標であり、尿アルブミン/クレアチニン比(UACR)で定量的に評価される。蛋白尿は腎小球の損傷を示すため、CKDの初期段階で見られる重要な臨床所見である。
一方、他の選択肢はCKDの進行過程で出現するが、初期のマーカーとしては蛋白尿に比べて遅れたり、他の疾患と混同されやすい。例えば、高血圧はCKDの進行とともに出現しやすいが、初期には蛋白尿が先行する。代謝性アシドーシスや腎性貧血(EPO低下)は進行段階での所見であり、蛋白尿がなければその診断は成立しない。
選択肢の確認
1.蛋白尿:正しい。CKDの診断・進行評価の最重要指標。
2.低血圧:誤り。CKDではレニン-アンジオテンシン系の活性化により高血圧が頻発。
3.アルカローシス:誤り。代謝性アシドーシスが特徴的。
4.高カルシウム血症:誤り。低カルシウム血症が多発。
5.エリスロポエチンの産生亢進:誤り。EPO産生は低下し、腎性貧血を引き起こす。
覚えるポイント
「蛋白尿はCKDの最初のサイン」と覚えておく。作業療法士が患者の生活支援を行う際、尿検査で蛋白尿が確認された場合、早期に腎機能の変化を把握し、ADLの維持や生活環境の調整に向けた介入を検討することが重要となる。