109Q196|第109回 薬剤師国家試験 過去問
学校薬剤師が授業中の教室の環境に係る検査を実施するため、中学校を訪 れた。この学校には冷暖房設備と機械換気設備が設置されている。学校薬剤師は、 検知管を接続した測定機器を用いて、2 限目の授業が終了する直前に養護教諭立会 いのもと、教室内で二酸化炭素濃度を測定した。 (測定結果) 二酸化炭素濃度:1,600 ppm 学校環境衛生基準:二酸化炭素濃度は1,500 ppm 以下であることが望ましい。 測定結果をもとに学校薬剤師が行うこととして、適切なのはどれか。2つ選べ。
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正解: 3・5
正答
3・5
この問題のポイント
二酸化炭素濃度の基準超過を、直ちに中毒濃度とみなすのではなく、換気状態を示す指標として評価します。
解説
授業終了直前の在室状態で1,600 ppmであり、望ましい基準1,500 ppmをわずかに超えています。まず換気設備の運転方法を見直し、それでも改善しなければ換気能力や機器の点検・整備を助言します。また、教室の空気清浄度は二酸化炭素だけで決まらないため、一酸化炭素、浮遊粉じん等の結果も含め総合評価します。空室で十分換気した直後の再測定では、通常の授業中に必要な換気性能を適切に評価できません。
選択肢の確認
1.測定結果が1,500 ppm を超えたので、未使用の検知管を使って測定機器の気密 性点検を実施する。:気密性点検は測定前に行う基本操作であり、基準超過後に未使用管で行う対応ではありません。
2.教室を30 分以上換気し、生徒がいない状態で二酸化炭素濃度を再測定する。:通常使用時の状態を再現せず、換気の適否を評価できません。
3.換気設備の運転時間の検討や工夫を行った後に、換気能力の確認等機械の点検 や整備の実施を助言する。:正答です。運用改善と設備点検を段階的に行います。
4.重大な健康被害を生じる可能性が高いことを養護教諭に伝える。:1,600 ppmは換気不足の指標ですが、直ちに重大な中毒を来す濃度ではありません。
5.測定結果に加え、一酸化炭素などの他の汚染物質濃度の測定結果も合わせて、 空気清浄度を総合的に評価する。:正答です。
覚えるポイント
学校環境では、在室・通常使用時の条件で測定し、基準超過時は換気の運用と設備を見直して総合評価します。