110Q217|第110回 薬剤師国家試験 過去問
保険薬局に勤務している薬剤師が、看護学校の講師を担当することになっ た。講義では、植物に含まれている麻薬成分が医療用麻薬として使用されているこ とを紹介することにした。最近、高度のがん疼痛のある患者が、その初回の服薬を 躊躇した事例を経験したことから、その場合の対応や、現場での医療用麻薬の有効 な使い方についても講義しようと考えている。患者が服薬を躊躇した事例の処方薬 は、モルヒネ塩酸塩水和物徐放性カプセルとモルヒネ塩酸塩水和物内用液であっ た。 また、講義ではモルヒネと同じ植物に含まれる麻薬成分である化合物Xについて も紹介し、化合物Xは一般用医薬品の鎮咳薬としても利用され、一部ではその濫用 が問題になっていることを述べることにした。化合物Xの化学構造式と、その基原 となる植物写真の組合せとして、正しいのはどれか。1つ選べ。 A B C CH2 CH3 CH3 N H N H N H H HO H H O O OH H H O HO H3C O H3C O ア イ 化学構造式 写真

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
一般用鎮咳薬にも含まれる麻薬成分はコデインです。モルヒネ骨格の3位フェノール性OHがメトキシ基になった構造と、ケシを対応させます。
解説
化合物Xはコデインです。構造Aは4,5-エポキシモルフィナン骨格、N-メチル基、6位OHをもち、モルヒネの3位フェノール性OHがOCH3へ変わったコデインの構造です。写真イはケシPapaver somniferumで、花弁と、乳液を採取する未熟果実を識別できます。写真アは掌状複葉をもつアサで、ケシではありません。構造Bはエポキシ橋を欠くメトキシモルフィナン系、CはN-アリル基やカルボニルをもつ拮抗薬型で、コデインではありません。したがってAとイの組合せである4が正答です。
選択肢の確認
1.A ア:Aはコデインですが、写真アはアサです。
2.B ア:構造・植物とも組合せが違います。
3.C ア:Cはコデインでなく、写真もケシではありません。
4.A イ:正答。コデインとケシの組合せです。
5.B イ:写真はケシですが、Bはコデインの構造ではありません。
6.C イ:写真はケシですが、Cはコデインではありません。
覚えるポイント
コデイン=3-メトキシモルヒネ、基原植物=ケシ属Papaverのケシです。