110Q226|第110回 薬剤師国家試験 過去問
34 歳女性。この女性の12 歳の娘に市からヒトパピローマウイルス (HPV)ワクチン接種についてのお知らせが届いた。娘はHPV ワクチンの接種歴 がない。この女性はHPV ワクチンの説明を聞くため、市から送られた下の成分表 を含む資料を持って娘と一緒にかかりつけ薬局に来局した。そのHPV ワクチンの 成分、投与方法、そして免疫応答を高める成分(アジュバント)が入っていること などを、下の成分表を確認しながら薬剤師が説明した。 HPV ワクチンの成分表 HPV ワクチンの成分 分量 薬効成分 ヒトパピローマウイルス16 型L1 タンパク質ウイルス様 20 μg 粒子 ヒトパピローマウイルス18 型L1 タンパク質ウイルス様 20 μg 粒子 添加物A 3︲脱アシル化︲4'︲モノホスホリルリピッドA 50 μg (リポ多糖誘導体) 添加物B 水酸化アルミニウム懸濁液(アルミニウムとして) 500 μg その他の 塩化ナトリウム(等張化剤)、リン酸二水素ナトリウム(緩衝剤)、 添加物 pH 調節剤 このワクチンに関する説明として正しいのはどれか。2つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 2・3
正答
2・3
この問題のポイント
HPVワクチンはL1タンパク質のウイルス様粒子を抗原とする予防ワクチンで、筋肉内へ複数回接種します。
解説
成分表のHPV16型・18型L1タンパク質ウイルス様粒子(VLP)はウイルス遺伝子を含まず、体内で増殖しません。したがって弱毒生ワクチンではなく、感染前に中和抗体を誘導して持続的HPV感染と、それに続く子宮頸部前がん病変・子宮頸がんを予防する組換えワクチンです。上腕へ筋肉内注射し、年齢と製剤所定のスケジュールに従って複数回接種します。3-脱アシル化-4'-モノホスホリルリピッドAと水酸化アルミニウムは免疫応答を高めるアジュバントです。既に成立したHPV感染や病変を治療・排除する効果はないため、感染後の治療目的では用いません。
選択肢の確認
1.これは弱毒生ワクチンです。:増殖能のないL1-VLPを用いる組換えワクチンです。
2.子宮頸がんを予防するものです。:正答。発がん性HPVの持続感染を予防します。
3.筋肉注射で接種します。:正答。上腕三角筋部などへ筋注します。
4.接種は1 回で完了します。:所定の複数回接種が必要です。
5.HPV(16 型/18 型)感染後に接種しても、がんを予防する効果があります。:既存感染を治療するワクチンではありません。
覚えるポイント
HPVワクチン=L1-VLP、筋注、複数回、感染前の予防。MPL+Al塩がアジュバントです。