76AM41第76回 診療放射線技師国家試験 過去問

放射線治療技術学がん治療総論がんの予後因子

日本における、ある悪性腫瘍の病期別の生存率の図を別に示す。 この悪性腫瘍はどれか。

76AM41の問題画像
解答・解説を見る

正解: 2

正答

2

この問題のポイント

この問題では、病期別の 実測生存率曲線から、どの悪性腫瘍に該当するかを判断します。

図では、臨床病期 I 期、II 期、III 期の 5 年生存率が非常に高く、IV 期でも 5 年時点で一定の生存率が保たれています。

このような病期別生存率のパターンに最も合うのは 乳癌です。

解説

図では、横軸が 生存期間(年)、縦軸が **実測生存率(%)**です。

病期別に見ると、概ね次のような特徴があります。

  • 臨床病期 I 期:5 年後も 90%台後半
  • 臨床病期 II 期:5 年後も 90%前後
  • 臨床病期 III 期:5 年後も 70%台後半
  • 臨床病期 IV 期:5 年後も 40%前後

つまり、早期では非常に予後が良く、進行しても他の高悪性度腫瘍に比べて比較的長期生存が期待される悪性腫瘍です。

乳癌は、検診や画像診断で早期発見されることが多く、手術、薬物療法、放射線治療、内分泌療法、分子標的治療など治療選択肢も多い腫瘍です。そのため、病期 I〜III 期の生存率が高くなりやすい特徴があります。

一方、膵癌、膠芽腫、小細胞肺癌、甲状腺未分化癌はいずれも一般に予後不良であり、図のように I〜III 期で高い生存率を保つパターンとは合いません。

画像でまず見るポイント
生存率曲線では、まず 5 年時点の値を確認します。
早期病期で 90%以上を保ち、III 期でも比較的高い生存率を示す場合、乳癌のように治療成績が比較的良い腫瘍を考えます。

選択肢の確認

1.誤り。
膵癌は一般に予後不良の悪性腫瘍です。早期発見が難しく、進行例で診断されることも多いため、図のように I〜III 期で高い 5 年生存率を示すパターンとは合いません。

2.正しい。
乳癌は、早期では 5 年生存率が非常に高く、III 期でも比較的良好な生存率を示します。図の病期別生存率の推移に最も一致します。

3.誤り。
膠芽腫は悪性度の高い中枢神経系腫瘍で、一般に予後不良です。図のような高い長期生存率を示す腫瘍としては不適切です。

4.誤り。
小細胞肺癌は進行が速く、早期から転移しやすい悪性腫瘍です。乳癌のように病期 I〜III 期で高い 5 年生存率を維持するパターンとは異なります。

5.誤り。
甲状腺未分化癌は、甲状腺癌の中でも特に悪性度が高く、予後不良です。図のように各病期で比較的良好な生存率を示す腫瘍ではありません。

覚えるポイント

  • 乳癌は、早期病期では 5 年生存率が非常に高い悪性腫瘍です。
  • 乳癌では、手術、放射線治療、薬物療法、内分泌療法など治療選択肢が多いです。
  • 膵癌、膠芽腫、小細胞肺癌、甲状腺未分化癌は、一般に予後不良として覚えます。
  • 生存率曲線の問題では、5 年時点の生存率病期ごとの下がり方を確認します。
  • 図のように I〜III 期の生存率が高く、IV 期でも一定の生存率が保たれる場合は、乳癌を考えます。
76AM41の解説画像

関連問題

76AM4076AM42
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)