76PM24|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
上腹部右肋間走査の超音波像を別に示す。 矢印で示すのはどれか。

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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、上腹部右肋間走査の超音波像で、肝門部付近の脈管構造を同定します。
画像では、矢印が肝内を走る管状の無エコー構造を示しています。
この構造は、周囲に高エコーの壁を伴い、肝内へ分岐する走行を示しているため 門脈と判断します。
解説
上腹部右肋間走査では、肝臓、胆囊、門脈、肝動脈、下大静脈などを観察します。
提示画像では、右側に黒く細長い囊状構造がみられます。これは胆囊です。
矢印は胆囊そのものではなく、肝実質内を走る管状構造を示しています。この管状構造は内部が無エコーで、壁が比較的明瞭に高エコーとして描出されています。
門脈は、肝動脈や胆管とともに グリソン鞘内を走行します。そのため、超音波像では門脈壁が高エコーに見えやすいのが特徴です。
一方、肝静脈は門脈と異なり、壁エコーが目立ちにくく、下大静脈へ向かって走行します。今回の選択肢には肝静脈はありませんが、門脈との鑑別で重要です。
この画像の矢印部は、胆囊近傍の肝内にあり、壁が明瞭な管状構造として描出されているため、門脈が最も適切です。
画像でまず見るポイント
右側の大きな黒い袋状構造は胆囊です。
矢印は胆囊ではなく、その内側の肝門部付近を走る管状構造を示しています。
壁が高エコーに見える管状構造なら、門脈を考えます。
ひっかけポイント
胆囊も門脈も黒く見えますが、胆囊は袋状、門脈は管状で肝内へ分岐します。
高エコーの壁を伴う肝内脈管 = 門脈と覚えます。
選択肢の確認
1.誤り。
胆囊は画像右側にみられる大きな無エコーの囊状構造です。矢印が示す構造は胆囊ではなく、肝内を走る管状構造です。
2.正しい。
門脈は肝門部から肝内へ分岐する血管で、超音波では壁が高エコーに描出されやすいです。矢印の位置と形態は門脈に一致します。
3.誤り。
肝動脈は門脈に伴走しますが、門脈より細く、通常は門脈ほど太い管状構造としては描出されません。矢印の構造は太さと壁エコーから門脈が適切です。
4.誤り。
下大静脈は肝臓の後方を走る大きな静脈で、肝静脈が流入します。矢印の構造は肝内へ分岐する門脈系の位置にあり、下大静脈ではありません。
5.誤り。
右腎静脈は右腎から下大静脈へ向かう血管で、肝門部を走る構造ではありません。矢印の部位は肝内の門脈に一致します。
覚えるポイント
- 門脈は、肝動脈・胆管とともに グリソン鞘内を走ります。
- 超音波で門脈は、壁が高エコーの管状構造として見えやすいです。
- 胆囊は黒い袋状構造、門脈は黒い管状構造として区別します。
- 肝動脈は門脈より細いです。
- 下大静脈は肝後方を走り、肝静脈が流入します。
