76PM74第76回 診療放射線技師国家試験 過去問

理工学・放射線科学原子と原子核原子核

核融合反応D +T →⁴He +n による核反応のQ 値[MeV]に最も近いのはどれか。 ただし、それぞれの粒子の静止質量をD は2.014 Da、T は3.016 Da、⁴He は 4.002 Da、n は1.009 Da とし統一原子質量単位1 Da =930 MeV とする。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、核反応の Q 値を質量欠損から求めます。

Q 値は、反応前後の静止質量差をエネルギーに換算したものです。

使う式は次の通りです。

Q =(反応前の質量 - 反応後の質量)× 930 MeV

この問題では、Q 値は約 18 MeVになります。

解説

核融合反応は次の通りです。

D + T → ⁴He + n

まず、反応前の質量を求めます。

D の質量 = 2.014 Da
T の質量 = 3.016 Da

反応前の質量は、

2.014 + 3.016 = 5.030 Da

です。

次に、反応後の質量を求めます。

⁴He の質量 = 4.002 Da
n の質量 = 1.009 Da

反応後の質量は、

4.002 + 1.009 = 5.011 Da

です。

したがって、質量差は、

5.030 - 5.011 = 0.019 Da

です。

統一原子質量単位 1 Da = 930 MeV なので、

Q = 0.019 × 930

Q = 17.67 MeV

となります。

選択肢の中で最も近いのは 18 MeVです。

この反応では、反応前の質量の方が反応後の質量より大きく、差の分がエネルギーとして放出されます。

したがって、Q 値は正の値です。

計算の流れ
1.反応前:D + T = 2.014 + 3.016 = 5.030 Da
2.反応後:⁴He + n = 4.002 + 1.009 = 5.011 Da
3.質量差:5.030 - 5.011 = 0.019 Da
4.エネルギー換算:0.019 × 930 = 17.67 MeV
5.最も近い選択肢は 18 MeV

ひっかけポイント
Q 値は「反応前の質量 - 反応後の質量」で計算します。
反応後の質量を反応前から引く向きを逆にすると、符号を誤ります。

選択肢の確認

1.誤り。
-18 MeV は符号が逆です。この反応では反応前の質量が反応後より大きいため、エネルギーが放出され、Q 値は正になります。

2.誤り。
-5 MeV は符号も大きさも合いません。質量差は 0.019 Da であり、エネルギー換算すると約 18 MeV です。

3.誤り。
反応前後の質量は等しくありません。質量差が 0.019 Da あるため、Q 値は 0 ではありません。

4.誤り。
5 MeV は小さすぎます。0.019 Da を 930 MeV/Da で換算すると約 17.7 MeV になります。

5.正しい。
反応前後の質量差は 0.019 Da です。0.019 × 930 = 17.67 MeV となるため、最も近いのは 18 MeV です。

覚えるポイント

  • Q 値は 反応前後の質量差をエネルギーに換算して求めます。
  • Q =(反応前の質量 - 反応後の質量)× 930 MeV です。
  • 反応前の質量が大きければ、Q 値は正でエネルギー放出反応です。
  • D + T → ⁴He + n は代表的な核融合反応です。
  • この問題では、Q 値は約 18 MeVです。

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