76PM84第76回 診療放射線技師国家試験 過去問

基礎医学大要造影剤および放射性医薬品投与に関わる構造と機能投与経路

検査と造影剤の体内への注入経路の組合せで適切でないのはどれか。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、造影検査名と 造影剤の注入経路の対応を判断します。

問われているのは 適切でない組合せです。

ERCP は、内視鏡を十二指腸まで挿入し、ファーター乳頭から胆管・膵管へ逆行性に造影剤を注入する検査です。

したがって、ERCP の注入経路は 経皮経肝ではありません。

解説

各検査の略語と造影剤注入経路を整理します。

CAG は coronary angiography、冠動脈造影です。

通常、橈骨動脈や大腿動脈などからカテーテルを挿入し、冠動脈に造影剤を注入します。

したがって、CAG と 経動脈の組合せは適切です。

DIP は drip infusion pyelography、点滴静注腎盂造影です。

ヨード造影剤を静脈内に投与し、腎臓から尿路へ排泄される造影剤を利用して腎盂・尿管・膀胱を描出します。

したがって、DIP と 経静脈の組合せは適切です。

HSG は hysterosalpingography、子宮卵管造影です。

腟から子宮頸管を介してカテーテルを挿入し、子宮腔や卵管に造影剤を注入します。

したがって、HSG と 経腟の組合せは適切です。

UCG はこの文脈では urethrocystography、尿道膀胱造影を指します。

尿道からカテーテルなどを用いて造影剤を注入し、尿道や膀胱を描出します。

したがって、UCG と 経尿道の組合せは適切です。

ERCP は endoscopic retrograde cholangiopancreatography、内視鏡的逆行性胆管膵管造影です。

内視鏡を口から十二指腸まで進め、ファーター乳頭から胆管・膵管へ造影剤を注入します。

つまり、ERCP は 経内視鏡的・経乳頭的な造影であり、経皮経肝ではありません。

ひっかけポイント
ERCPPTC を混同しないことが大切です。

ERCP:内視鏡で十二指腸乳頭から逆行性に造影
PTC:皮膚から肝臓を穿刺して胆管を造影

選択肢の確認

1.適切な組合せ。
CAG は冠動脈造影です。動脈からカテーテルを挿入して冠動脈へ造影剤を注入するため、経動脈は適切です。

2.適切な組合せ。
DIP は点滴静注腎盂造影です。造影剤を静脈内投与して尿路を描出するため、経静脈は適切です。

3.適切な組合せ。
HSG は子宮卵管造影です。腟から子宮頸管を介して造影剤を注入するため、経腟は適切です。

4.適切な組合せ。
UCG は尿道膀胱造影です。尿道から造影剤を注入して尿道や膀胱を描出するため、経尿道は適切です。

5.不適切な組合せ。
ERCP は内視鏡を用いて十二指腸乳頭から胆管・膵管へ逆行性に造影剤を注入する検査です。経皮経肝で行う検査ではないため、この組合せが正答です。

覚えるポイント

  • CAG は冠動脈造影で、経動脈的に造影します。
  • DIP は点滴静注腎盂造影で、経静脈的に造影します。
  • HSG は子宮卵管造影で、経腟的に造影します。
  • UCG は尿道膀胱造影で、経尿道的に造影します。
  • ERCP は内視鏡的に十二指腸乳頭から胆管・膵管を造影します。
  • 経皮経肝に対応する代表は PTC や PTBD であり、ERCP ではありません。

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