77PM77|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
散乱線除去グリッドで正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
散乱線除去グリッドでは、グリッド比、グリッド密度、全放射線透過率、一次放射線透過率、グリッド露出係数を区別します。
特に重要なのは、グリッド露出係数は全放射線透過率の逆数で表されることです。
解説
散乱線除去グリッドは、被写体から発生する散乱線を吸収し、画像コントラストを改善するために用いられます。
ただし、グリッドは散乱線だけでなく一次 X 線の一部も吸収するため、グリッドを使用しない場合と同じ受像器線量を得るには、入射線量を増やす必要があります。
この増加の程度を表すのがグリッド露出係数です。
グリッド露出係数 B は、全放射線透過率 Tt を用いて、
- B = 1 / Tt
で表されます。
全放射線透過率が小さいほど、グリッドを通過して受像器に届く全放射線が少なくなるため、必要な露出は大きくなります。
ひっかけポイント
グリッドを入れると画質は改善しやすくなりますが、受像器へ届く X 線量は減ります。
そのため、露出係数は透過率の「逆数」で考えます。
選択肢の確認
1.誤り。
使用距離限界が問題となるのは、主に集束グリッドです。集束グリッドでは焦点距離に合わないとグリッドカットオフが生じます。平行グリッドは集束距離をもたないため、集束グリッドのような使用距離限界はありません。
2.正しい。
グリッド露出係数は、グリッドを使用したときに必要となる露出増加の程度を表します。全放射線透過率の逆数、すなわち 1 / Tt で表されます。
3.誤り。
グリッド密度は、単位長さあたりの吸収はくの本数で表します。一般に lines/cm などで示されます。吸収はくの重さで表すものではありません。
4.誤り。
グリッド比は、吸収はくの高さを、はく間隔で割った比です。つまり グリッド比 = 吸収はくの高さ / はくの間隔です。選択肢は「高さに対する間隔の比」となっており、関係が逆です。
5.誤り。
一次放射線透過率と全放射線透過率の関係はグリッド性能の評価に関係しますが、イメージ改善係数を単に「全放射線透過率に対する一次放射線透過率の比」とするのは不適切です。画像改善はコントラストだけでなく、露出増加やノイズの影響も考慮して評価します。
覚えるポイント
- グリッド露出係数 = 1 / 全放射線透過率です。
- グリッド比 = 吸収はくの高さ / はくの間隔です。
- グリッド密度は単位長さあたりの吸収はく本数です。
- 使用距離限界は主に集束グリッドで問題になります。
- グリッドは散乱線を減らしてコントラストを改善しますが、患者線量は増加しやすくなります。