78AM29|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
MLC の構造とビームの通過位置を別に示す。 MLC の透過線量を示す用語の組合せで正しいのはどれか。 AーーーーB

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正解: 4
正答
4.intra-leaf transmissionーーーーinter-leaf transmission
画像の見方
提示図は、MLC〈multi-leaf collimator:多分割絞り〉のリーフ構造と、ビームが通過する位置を示しています。
赤い矢印Aは、リーフ本体の内部を通過する位置を示しています。
赤い矢印Bは、隣り合うリーフとリーフのすき間付近を通過する位置を示しています。
したがって、
- A:intra-leaf transmission
- B:inter-leaf transmission
となります。
なぜAはintra-leaf transmissionか
intra-leaf transmission は、1枚のリーフ本体を透過してくる漏洩線量のことです。
MLCのリーフはタングステン合金などの高密度材料で作られていますが、完全に放射線を遮蔽できるわけではありません。
そのため、リーフの厚い部分を通っても、わずかな放射線が透過します。
図のAは、リーフとリーフのすき間ではなく、リーフ本体の中を通る位置を示しています。
そのため、Aは intra-leaf transmission です。
なぜBはinter-leaf transmissionか
inter-leaf transmission は、隣り合うリーフの間から漏れる線量のことです。
MLCは多数の細いリーフを並べて照射野を形成します。
隣接するリーフ同士の間には、機械的に動くためのわずかなすき間があります。
このすき間から漏れる放射線が inter-leaf transmission です。
図のBは、リーフ本体の内部ではなく、隣り合うリーフの境界部を通る位置を示しています。
そのため、Bは inter-leaf transmission です。
他の用語との区別
intra-leaf transmission
リーフ本体を透過する線量です。
「intra」は「内部」という意味なので、リーフの中を透過すると考えます。
inter-leaf transmission
隣接するリーフ間のすき間から漏れる線量です。
「inter」は「間」という意味なので、リーフとリーフの間から漏れると考えます。
leaf end transmission
リーフ先端部、つまりリーフエンドを通過・透過する線量です。
リーフ先端は丸みを帯びた構造になっていることがあり、その部分で透過線量や半影が問題になります。
本図では、Bはリーフ先端ではなく、隣接リーフ間の境界を示しているため、leaf end transmission ではありません。
選択肢の判定
1.inter-leaf transmissionーーーーleaf end transmission
誤りです。Aはリーフ間ではなくリーフ本体内なので、inter-leaf transmissionではありません。
2.inter-leaf transmissionーーーーintra-leaf transmission
誤りです。AとBが逆です。
3.intra-leaf transmissionーーーーleaf end transmission
誤りです。Aは正しいですが、Bはリーフ間の透過なのでleaf end transmissionではありません。
4.intra-leaf transmissionーーーーinter-leaf transmission
正しいです。Aはリーフ本体を透過する線量、Bは隣接リーフ間から漏れる線量です。
5.leaf end transmissionーーーーintra-leaf transmission
誤りです。Aはリーフ先端ではなくリーフ本体内、Bはリーフ本体内ではなくリーフ間です。
覚えるポイント
MLCの透過線量は、ビームがどこを通るかで名前が変わります。
- intra-leaf transmission:リーフ本体を透過
- inter-leaf transmission:隣接リーフ間から漏れる
- leaf end transmission:リーフ先端部を透過
本問では、Aはリーフ本体内、Bはリーフ間を示しているため、正答は 4 です。
