78PM14第78回 診療放射線技師国家試験 過去問

核医学診療技術学核医学検査装置PET装置

PET 装置で正しいのはどれか。

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正解: 5

正答

5.小型化したシンチレータの数に対して光電子増倍管の数を減らすために検出器をブロック化する。

この問題のポイント

PET装置の検出器構造についての問題です。

PETでは、陽電子放出核種から出た2本の消滅放射線を、患者の周囲にリング状に配置した検出器で同時計数します。

この問題では、次のポイントを押さえます。

  • PET検出器は基本的にリング状に配置される
  • SPECTのように検出器を回転させて撮像するわけではない
  • 小さなシンチレータを多数並べることで空間分解能を高める
  • すべてのシンチレータに1対1で光電子増倍管を付けると装置が大きく高価になる
  • そのため、複数のシンチレータをまとめたブロック検出器が用いられる

解説

PET装置では、多数の小型シンチレータを検出器リングに配置します。

シンチレータを小さくすると、どの位置でγ線が検出されたかを細かく判別できるため、空間分解能を高めやすくなります。
しかし、小型シンチレータの一つひとつに光電子増倍管を接続すると、必要な光電子増倍管の数が非常に多くなります。

そこで、複数のシンチレータを1つのまとまりとして扱い、少ない光検出器で検出位置を判別する構造が使われます。
これが検出器のブロック化です。

したがって、正しい記述は
5.小型化したシンチレータの数に対して光電子増倍管の数を減らすために検出器をブロック化する。
です。

選択肢の確認

1.検出器を回転させてデータを収集する。
誤りです。
PETでは、検出器が患者の周囲にリング状に配置され、対向する検出器で消滅放射線を同時計数します。
SPECTではガンマカメラを回転させて投影データを収集しますが、PETの基本構造は回転型ではありません。

2.検出器リング径が小さくなると空間分解能が低下する。
誤りです。
PETでは、消滅放射線が完全に180度反対方向へ出ないことによる非同一直線性の影響があります。
この影響は検出器リング径が大きいほど位置ずれとして目立ちやすくなります。
したがって、リング径が小さくなると空間分解能が低下する、とはいえません。

3.体軸方向視野が長くなると散乱フラクションが低下する。
誤りです。
体軸方向視野が長くなると、より広い範囲から同時計数を収集でき感度は上がります。
一方で、体内で散乱した放射線も検出されやすくなるため、散乱フラクションは低下するのではなく、一般に増加しやすくなります。

4.silicon photomultiplier〈SiPM〉は磁場の影響を受けやすいためPET/MRI装置には適さない。
誤りです。
SiPMは半導体光検出器であり、従来の光電子増倍管に比べて磁場の影響を受けにくい特徴があります。
そのため、PET/MRI装置にも適した光検出器です。

5.小型化したシンチレータの数に対して光電子増倍管の数を減らすために検出器をブロック化する。
正しいです。
多数の小型シンチレータをまとめてブロック化し、少ない光検出器で位置弁別を行うことで、検出器を効率よく構成できます。
これが本問の正答です。

覚えるポイント

PET装置は、次のように整理します。

  • PETはリング状検出器で同時計数する
  • SPECTのような回転収集が基本ではない
  • シンチレータを小さくすると空間分解能を高めやすい
  • 検出器をブロック化すると、光検出器の数を減らしながら位置弁別できる
  • SiPMは磁場に強く、PET/MRIに適している
  • 体軸方向視野が長いと感度は上がるが、散乱も問題になりやすい

この問題では、PET検出器のブロック化の目的を述べた
5.小型化したシンチレータの数に対して光電子増倍管の数を減らすために検出器をブロック化する。
が正答です。

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