36AM52|第36回 管理栄養士国家試験 過去問
食べ物と健康第36回午前・問43〜67
ボツリヌス菌とそれによる食中毒に関する記述である。 最も適当なのはどれか。1 つ選べ。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
ボツリヌス菌とその食中毒に関する正しい記述を選ぶ問題です。
解説
ボツリヌス菌は、酸素があると増殖できない偏性嫌気性の芽胞形成菌です。密封された缶詰、びん詰、真空包装食品、いずしなどで産生された毒素を摂取すると、食餌性ボツリヌス症を起こします。
毒素は神経筋接合部でアセチルコリンの放出を妨げ、弛緩性麻痺、複視、嚥下困難、呼吸筋麻痺などを起こします。毒素自体は加熱で不活化できますが、芽胞は熱に強く、殺菌には高圧蒸気による加熱が必要です。
選択肢の確認
1.通性嫌気性の細菌である。
ボツリヌス菌は通性嫌気性ではなく偏性嫌気性です。適当でない。
2.高圧蒸気による120℃20 分間の加熱で死滅しない。
適当でない。熱抵抗性の高い芽胞も、高圧蒸気による120℃20分間の加熱で死滅します。菌体・芽胞と、加熱で不活化される毒素とを区別します。
3.主な感染源は、生鮮魚介類である。
適当でない。食餌性ボツリヌス症の原因となるのは、菌が増殖して毒素を産生できる嫌気的な密封食品や発酵食品などです。はちみつは乳児ボツリヌス症の原因になるため、1歳未満の乳児に与えてはいけません。
4.潜伏期間は、一般に10 日程度である。
適当でない。食餌性ボツリヌス症の潜伏期間は一般に8~36時間程度で、10日程度が典型ではありません。
5.毒素は、末梢神経を麻痺させる。
最も適当。ボツリヌス毒素は末梢のコリン作動性神経終末に作用し、アセチルコリン放出を抑制して麻痺を起こします。
覚えるポイント
- ボツリヌス毒素はアセチルコリン放出を抑制し、弛緩性麻痺を起こす
- 菌は偏性嫌気性で芽胞をつくり、芽胞は毒素より熱に強い
- 乳児ボツリヌス症予防ではちみつを1歳未満に与えない