36AM64|第36回 管理栄養士国家試験 過去問
食べ物と健康第36回午前・問43〜67
食塩の調理特性に関する記述である。誤っているのはどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
食塩が酵素、浸透圧、たんぱく質へ及ぼす作用を、各調理操作と結び付けて考えます。
解説
小麦粉へ水を加えてこねると、グリアジンとグルテニンからグルテンが形成されます。適量の食塩はグルテンの網目構造を引き締め、生地の粘弾性を高めます。したがって、「粘弾性を低下させる」という記述が誤りです。
食塩水は、りんごのポリフェノールオキシダーゼによる酵素的褐変を抑えるために利用されます。野菜では浸透圧によって水を引き出します。ひき肉では筋原線維たんぱく質を溶出させ、こねたときの粘着性や結着性を高めます。魚に振り塩をすると、浸出液とともに臭い成分の一部を除きやすくなります。
選択肢の確認
1.切ったりんごを食塩水につけて、褐変を防止する。
正しい。薄い食塩水に浸すと、りんごの酵素的褐変を抑制できます。
2.小麦粉生地に添加して、粘弾性を低下させる。
誤り。適量の食塩はグルテンを引き締め、小麦粉生地の粘弾性を高めます。この問題で選ぶ選択肢です。
3.野菜にふりかけて、脱水させる。
正しい。食塩による浸透圧で野菜の細胞から水が出るため、脱水されます。
4.ひき肉に添加して、こねた時の粘着性を増加させる。
正しい。食塩は筋原線維たんぱく質を溶出させ、ひき肉の粘着性と結着性を高めます。
5.魚にふりかけて、臭い成分を除去する。
正しい。振り塩によって水分が出る際、魚の臭い成分の一部も浸出液とともに除かれます。
覚えるポイント
- 食塩は小麦粉生地のグルテンを引き締め、粘弾性を高めます。
- 浸透圧で野菜を脱水し、筋原線維たんぱく質の溶出でひき肉の粘着性を高めます。
- りんごの褐変防止や魚の臭い成分除去にも利用されます。